諦めましょう
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ロである…
そんな数々の苦難を突破し、ようやく辿り着いたラルス1世の目の前…
勇者オルテガにとっての最後の難関が待ち構えていた。
「よくぞ戻った勇者アルルとその一行…そして勇者オルテガよ!」
帰還の報を聞いてからかなりの時間が経過したにも拘わらず、満面の笑みで迎え入れるラルス1世。
傍らにはまだ目立っていないお腹を愛おしそうにさするローリア姫の姿も…
「よ、よう…大魔王を倒して…も、戻って来たぜ!」
オルテガはラルス1世と向かい合い、右手を軽く上げ引きつった笑顔で帰還を告げる。
「オルテガ様…ご無事で何よりですぅ!」
瞳を潤ませたローリアが可愛らしくオルテガの無事を喜んでいる。
「あ〜…うん…き、聞いたよ…その…お、お腹の子供の事…」
「はい!私、オルテガ様の子供を授かりました!私…嬉しくって…」
居たたまれないオルテガとは対照的に、歓喜で涙を流すローリア姫…
誰もが胃が痛くなる思いで佇んでいる…リュカ・ラングストン・マリーとラーミアは別だが…
「そ、その事で…大切なお話があるんだよね!うん…あるんだよ!!」
「皆まで言うなオルテガ…王位継承者の父親になるのだ…我が王家の一員として迎えようぞ!」
もうオルテガとローリアを結婚させる気マンマンのラルス1世。
孫の名前も考えてそうだ…
「お、王家の一員!?ば、バカ言うな…俺は平民だ!王族になる気も貴族になる気もサラサラ無い!何より俺には妻がいる。心の底から愛しているアメリアがいるんだ!子供の父親にはなるが、夫にはなれない………申し訳ないローリア…」
ローリアに対しては気を使いながらも、ラルス1世に対しては自身の気持ちをハッキリ突き付けた。
「ふ、ふざけるな!ワシの娘を孕ませておいて、その責任を取らないと言うのか!?」
「そ、そうなりまス…」
「そんな事が許されると思っているのか!?」
「……し、知るか!さっきも言ったろ…俺は既に結婚してんの!ほら、愛しの妻…アメリアだ!」
当然の如くキレるラルス1世に、逆ギレするオルテガは側にいる妻を見せつけ自慢する。
「俺は彼女と結婚してて、娘もいる!そんな2人を守りたいから、単身大魔王討伐に旅立ったんだよ!もう差し違えるつもりで挑んだワケ…だから生きて還るつもりは無かったんだ…」
妻を抱き締め、そしてやはり側にいた娘も抱き締め、自らを犠牲にするつもりであった事を告白する。
「娘が仲間を引き連れて俺を追ってきてくれなければ、間違いなくゾーマの城で死んでいただろう…そんな俺に責任を取るつもりなどある訳ねーだろ!死ぬ前に美女達と、やりまくってただけなんだから!」
折角前半は良さ気な話で進んでいたのに、後半は完璧に軽蔑物の本音を語るオルテガ殿。
もうリュ
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