眷属、集めます
第26話
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よる強化も無しに上級悪魔でも致命傷を負う様な一撃を貰って支えられながらでも動けるのは日頃の訓練の賜物ですよ!!あと、全身の筋肉痛がシャレになりません。
「あの、その、すみませんでした」
白音さんが肩と耳と尻尾を落としながら謝ってきますが、それに答えられるだけの体力がありません。先程は虚勢を張っていましたが、限界です。魔力が使えないので念話すら使えません。一言発するのにもかなりの体力が必要です。ですが、ここで無理をしないでどうします。
「大丈夫です。二日もあれば復帰出来ますから」
昨夜からの経路の回復率を見る限り、それだけあれば自然治癒強化の魔剣に十分な魔力を遅れるだけの経路が回復する。そうなれば一週間もあれば全快するだろう。
「ですが」
「気にしなくて良いですよ。これ位は昔から良くある事です」
「ほら、祐斗がそう言ってるんだから白音もそこまでにしておきなさい。とりあえず白音はこれを祐斗に塗ってあげて。量的には上半身の分しか作れなかったから、他に効きそうな物を捜して来るから」
そう言って久遠さんが部屋から出ていきます。はて?確か使っていた薬草類は研究室に十分なストックがあったはずなんですが?誰かが使ったんでしょうか?補充しておかなければなりませんね。
「あの、それじゃあ、失礼します」
「すみませんね」
身体を起こされて服を脱がされる。そして背中から薬草を調合した軟膏を塗られていきます。背中が終われば腕へと移り、前面を塗る時は恥ずかしいのか、顔を赤くしていましたので目を閉じておきます。塗り終わると次は包帯を巻かれていきます。
「終わりました」
「ありがとうございます」
白音さんはあまり包帯を巻き慣れていないので時間はかかってしまいましたが、それでもある程度身体を固定させながら綺麗に巻けています。練習でもしていたのでしょうか?いえ、違いますね。『断罪の剣』結成前の時は治癒の魔剣や回復薬をそこまで用意していませんでしたから自分で手当てをしていたのでしょう。
「……本当にごめんなさい。最初から祐斗さんに説明していれば、こんな怪我もしないで済んだのに」
「気にしないで下さい、と言っても気にしてしまいますよね。だから、身体が治るまでの間、生活の補助をお願いします。僕の油断が招いた結果でもありますからその程度で十分でしょう」
「祐斗さんがそういうなら」
一応納得してくれたのか、白音さんはそれ以上は後ろ向きな意見を言う事は無くなりましたが、内心では落ち込んでいるのが簡単に分かります。今の様な状況は身に覚えがありますね。なら、同じ様に対処しましょうか。
「それじゃあ、僕は少し深い眠りに着きますね。なので傍で何かあっても気付かないでしょうし、寝言も言うかもしれません。
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