第三十七話『呼ばれる由縁』
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レーではなく、焼き魚定食を食べていたことに驚かれたのは別の話。
対する箒は腕を組みながら不機嫌そうに
「お前の行動が単調すぎるのが悪いんだろう、一緒に組む身になれ」
「ぐっ……」
そう指摘を受け更に表情を悪くし、傍にいる鈴音とセシリアも苦笑いをせざる負えない。ラウラはそんな一夏に
「ふん、貴様等のような連携がまともに取れない奴らが、私と隊長のタッグに勝てるわけなかろう」
「それにISの相性もあるしね。白式と打鉄は完全な近接タイプ、それに対してノワールとレーゲンは遠近と両立できる万能機だから相手も少し悪かったのもあるかも」
隣に座っているシャルロットもラウラに次いで言う。
「お前ら二人は幼馴染なのだから、少しは連携は出来るものだと踏んでいたのだがな。見当違いか」
「「うっ……」」
スウェンの思わぬ言葉に一夏と箒はぐうの音も出ない。
「しかしラウラさんとスウェンさんの連携は凄いですわね、何と言いますか……呼吸が合ってると言うのが相応しいですわ」
「まあ……正直なところ、ラウラと組みやすいのは確かだ。ラウラは俺の動きに合わせてくれるし、足並みも揃えられる。俺の足りないところを補ってくれているからな」
「そ、そんな……隊長こそ動きに合わせてくれるからこそ、私が初めて動けるのであって、私はそこまで言われるほどでは……」
頬を赤らめラウラは下を向きながらに言う。するとシャルロットが思い出したかのように
「そういえば色々あって今まで聞けなかったけど、何でラウラはスウェンの事を『隊長』って呼んでるの?」
「あ、それ私も気になった」
「俺もだ、何でだ?」
皆からの視線がスウェンに集まり、スウェンは表情を変えずに
「そうだな、聞かれなかったから教えていなかったが……まずお前らはシュバルツェ・ハーゼという部隊について知っているか?」
「シュバルツェ・ハーゼ?えっと、どっかで聞いたような……」
「ドイツのIS配備特殊部隊の事ですわよ、一夏さん。ドイツ国内の10機のISの内、3機を保有している実質ドイツ最強の部隊と呼ばれてますわ」
「オルコットの言う通りだが、少し訂正すべきところがある。ドイツ国内のISの内、もう3機ほど我が部隊に託された」
「3機も!?」
「……すげぇな、シュバルツェ・ハーゼって……」
思わず一夏は呆けた顔をするが、スウェンは構わず話を進める。
「そのシュバルツェ・ハーゼの現隊長がラウラだ」
「そうなんですの!?」
「そりゃあんな事言ったら怒るのも頷けるわね……」
過去に鈴音とセシリアがラウラに対して言った言葉を思い出し、自粛気味に小さく言う。
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