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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos37運命の守護者/時の操手〜THE GEARS OF DESTINY〜
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のですね・・・わたし、八神はやて、いいます。キリエさんの言う闇統べる王とはちゃいますよ。つまり、人違いです」

「・・・ヒトチガイ?」

「そういうわけなんだ。我が主である八神はやてと、君の言う闇統べる王は確かに似てはいるが、まったくの別人だ」

わたしらがそう言うと、「えっ? じゃあ、本物のディアーチェちゃんは今どこに居るの!? 知っているなら、教えてほしいんだけど! さっきの失礼は謝るから!」キリエさんがそんなに必死になってまで捜してる闇統べる王はもう・・・居らへん。

「3ヵ月ほど前になる。闇統べる王を含めたマテリアルと呼ばれる闇の書の闇の欠片たちが闇の書の復活を企んで出現した。しかしアレの復活は再びこの世界に災いを起こすことになるため、復活の阻止に乗り出した私たちは、マテリアル達を討伐した」

「だからもう、この世には居らへんのです」

「・・・・」

「「・・・・・・」」

しばらく固まってたキリエさんはようやく「うそん」そう一言発した。リインフォースが「すまないが、事実だ」と返す。キリエさんはもう一度「マジんこで?」って確認して来たから「マジんこです」わたしはそう返した。それにしても、ロード・ディア−チェ、なんてカッコええ名前持ってたんやなぁ、あのちょうイタい子。

「うっっっそぉぉぉーーーーん! なんてこと! なぁ〜んてこと!? それってつまり、わたしの偉大にして壮大、完全無欠の計画は、始まる前からすでにメチャクチャの駄案だったの!?」

どんな計画かは知らんけど、あの王さまを利用しようってゆうんやからあまり良うないと思う。ショックに打ちひしがれてるキリエさんをどうしようかと考えてるところで、『はやて、リインフォース! こちらアリシア!』アリシアちゃんから通信が入った。

「こちら、はやてとリインフォース。ちょうどええところに。今な――」

アリシアちゃんに、キリエさんと邂逅から今までのことを伝える。と、『やっぱり、こっちで観測できた妙な反応の発信源はそのキリエとかいう人みたい』支部みたくなってるハラオウン家の方でもキリエさんが妙な存在やってゆうことを捉えてるみたいやった。

『とにかく任意同行でもいいからこっちに連れて来られないかな? 今、クロノやフェイト達、誰も居ないから頼めるのははやてしか居ないんだ・・・』

「任意同行って言われても・・・、わたし、まだ研修生の身やし、そんな権限とか・・・」

『そんなもの適当に誤魔化しちゃえばいいんだよ。緊急事態だし』

結構な無茶を言うてくれるアリシアちゃん。そやけど、緊急事態なのは確かで。あとで反省文(こうゆう場合は、始末書になるんやろか?)を書くことになる覚悟でキリエさんに声を掛けようとした時、「っ!?」ゾワッと悪寒が奔った。


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