マクロスF
0751話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「さて、では以前からの約束通り君の話を聞かせて貰おうか」
部屋の中にグラス大統領の声が響く。昨日のバジュラとの戦いで大統領府にも大きな被害が出たが、幸いこの部屋周辺はある程度無事だったらしい。そんな無事な部屋に俺は呼び出されていた訳だ。ある程度というのは、ネット関係が全滅しているという事になり、それはつまりグレイス対策としては逆に好都合だという事になる。
部屋の中にいるのは、まず今回の件の主役とも言える俺、そしてフロンティア船団のトップであるグラス大統領、俺の事を元々ある程度は知っていたジェフリーにオズマ、ブリッジクルー兼グラス大統領の娘兼オズマの恋人としてキャサリン、スカル小隊のアルト、ミハエル、ルカ、ピクシー小隊からクラン。そして昨日一緒にいたということでランカとナナセ。最後に既に俺の事情を全て知っているシェリルの合計12人だ。
グラス大統領は言うに及ばず、フロンティア船団の中のS.M.Sとしてはトップのジェフリーに、昨日の勝利をもたらしたランカと、本来であれば今は死ぬ程忙しいメンバーも揃っている。
ちなみにランカのマネージャーをしていたグレイスは姿を消した。……キノコが掴まって自分にも手が伸びるのを危惧したか? もっとも、当然大統領は部下を動かしてグレイスを捜索しているらしいが。
会議室の中でいわゆる教壇の位置に俺が座り、生徒達の席に座っているメンバーを眺めていた。
そんな状態で小さく頷き、視線をオズマへと向ける。
「オズマ、映像データは持ってきてくれたか?」
「ああ、一応持ってきたが……ここには未成年も多い。色々と隠すところは隠させて貰ったが、構わないな?」
「構わない。流してくれ」
隠すところ云々と言う場所で数人が妄想を働かせたのか頬を薄らと赤く染めていたが……まぁ、ある意味では間違ってないんだよな。俺がこの世界に転移してきた状況が状況なんだから。
「さて、俺がどこの誰なのかというのを話す前に、まずはこの映像を見てくれ」
俺の言葉に合わせてオズマが機械を操作する。すると、会議室の中にあった映像モニタが起動し、とある映像を映し出す。そう、ジェフリーとオズマが2人で話している映像だ。
その様子に何人かは訝しげな表情を浮かべていたが、特に声を出す事無く映像を見続け……次の瞬間、2人だけしかいなかった部屋の中に突然光の繭が作り出され、そして俺の姿が現れる。……まぁ、色々とモザイクっぽいのが掛かっていたりしたのは年齢制限上しょうがないんだろう。
とにかく、俺が姿を現して気を失った場面で映像が終了する。それを見ていた何人かが口を開こうとしたのを制して、俺が先に口を開く。
「色々と言いたい事、聞きたい事があると思うがまずは聞いてくれ」
そう告げ、俺の素性を話していく。並行世界、異世
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ