暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクール・DM
1話
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けど!?)

 何故かカレーパン好きの多いアウトレイジ達である。……その信実が知れ渡ったら美味しいカレーパンを作りあげた勢力が裏の世界を制するかもしれない。

 一応アウトレイジの書と共に神器(セイクリッド・ギア)として力を貸してくれている最強のアウトレイジの一角に頭を抱える四季だった。

(まあ、キングの事は良いとして……。今日こそは、詩乃をデートに誘う!!!)

 何故か美味いカレーパンに釣られそうなカツキングの事は良いとして、決意を込めて昼休みの校舎裏で拳を突き上げている姿ははっきり言ってシュールな絵だった。
 幼馴染の少女を未だにデートに誘えないのが悩みだが……相談に乗ってくれたパルサーには悪いが、あんまり参考にもなっていない。

「ん?」

 女子の叫び声が聞こえて其方を見てみると、『兵藤 一誠』『松田』『元浜』と言う通称“変態三人組”と呼ばれる三人が女子から逃げていた。

(大声で計画立ててたから冗談だと思ってたけど、本当に実行するとは)

 当然ながら、大声で離していた三人の計画は女子の間で知れ渡る事となり、待ち伏せされたわけである。大体実行するにしてもその計画は囮で本命は別に有ると思っていたのだが……。

「あいつらバカだろう」

 少なくとも大声で話してバレバレの計画を実行するあたりそう思ってしまう。実際どちらにも味方する気はないので袋叩きにされている三人を放置して立ち去って行く。

 ……はっきり言ってこの学園に於ける四季の評判は悪い。制服を着崩している姿やそれなりに整った容姿(イメージは高校生くらいの年齢にした髪を下ろしたデュエマのテスタ・ロッサの黒髪ver)に反してだ。『クラスメイト』と言う程度の他人の評価などどうでも良いので気にしていないし、努力して好かれようとも思わないが。

「ったく。本当に、この世は不条理だよな」

 思考が妙な方向に向こうとした事を修正する。背後から聞こえる変態三人の悲鳴をBGMにその場を後にしていった。

(先ずは一緒に帰る事から……幼馴染で家も隣なんだから問題なし!)

 決意の割りに結構小さすぎる一歩な気がしないでもない。









「やあ、五峰くん。部長が君に話があるそうなんだ。部室まで来てくれないかな?」

「はぁ?」

 放課後四季が帰ろうとした時、同じ学園のイケメン王子と呼ばれている……三年の『リアス・グレモリー』の眷属の騎士である『木場 祐斗』が態々教室の中まで来て正面に向かってそう言われた。
 女子がキャーキャーと黄色い声を上げて、一部男子が『イケメン、死ね』等と言っているが、彼の顔を見た瞬間不機嫌になった四季にはまったく聞こえていない。

「おいおい、色男。あの話なら断ったはずだろ……
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