憎悪との対峙
33 救うための勇気
[1/8]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
スターダストは戦場と化した廊下を走る。
1秒でも早く人質の所へ、誰も犠牲にしないにという使命感が体を突き動かす。
スターダストは再び自分の能力に驚かされていた。
武装は重いというのに、それに見合った体力と身体能力に強化されている。
自分でも信じられない速度で走っている。
おそらく100メートルを10秒、いや5秒程度で走れる程の速さだった。
しかし勢い余って、曲がり角で転びそうになりながら再び走り始める。
電波人間となって電波の体が軽くなり自由に飛び回れる電波人間共通の感覚は初めて電波変換した時に味わったが、妨害電波の中で電波になれない状態となったことでスターダスト自体の性能を味わった。
電波空間と現実空間は同じ空間に存在しながら、全く別の世界だ。
だからこそ比べようの無いその力の差は同じステージに立つことでで明らかになる。
気づけばあっという間に銃弾の飛び交う会議室の前のホールへと辿り着いた。
「このやろうがぁ!!!」
「!?」
警察の1人がとうとうハンドガンを捨て、MP5サブマシンガンを取り出した。
それはハンドガンのように1発一発に狙いをつけて撃とうとするのを止めたことを意味する。
「下手な鉄砲も数撃てば当たる」ということわざの体言だ。
スターダストはとっさに右腕のガントレットを操作した。
Snipeer Mode
右腕がスコープ付のスナイパーライフルへと瞬時に変化し、ロックオンすると迷わずに引き金を引いた。
「!?ぐぁ!!!」
聞きなれない発射音とともに音速に迫るエネルギー弾がサブマシンガンを弾き飛ばし、戦場に風穴を空けた。
「!?あいつは!」
「ロックマンだ!!ロックマンが現れたぞ!!!」
もう後には引けなかった。
WAXA、警察、Valkyrieの皆が混乱を示し、既に何が起こってもおかしくはない。
1人のマシンガンを弾いても、まだまだそれに迫る武器を持っている人間などこの場には大勢いる。
流れ弾が会議室の生徒たちを捕らえる可能性も高い。
より一層、急がなければならないということは疑う余地も無かった。
「ヤァ!!」
「ウッ!?」
スターダストは一気に接近すると、手前の人間から銃を奪い取り、肘で顎の下から突き上げた。
更にステップを踏み込み、飛び上がると体を空中でひねり、一度に3人の警官を遠心力で蹴り倒す。
「畜生...ロックマンもValkyrieもまとめてぶっ殺してやる!!」
「よせ!!人質を見捨てる気か!?」
「うっるせぇぇ!!売国奴のスパイ組織の分際で!!うっ!?」
だがその間にもWAXAの隊員の1人が誤射したわけでもなく、人質を巻き添えにしようとした警官を撃った。
Valkyrieの人間たちはその光景を見て、何がなんだか分
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ