第一部 学園都市篇
第3章 禁書目録
七月二十五日:『死体蘇生者』
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化型。
次期主将候補であり、学園の期待の生徒。鼻持ちならない、陰険な。ある程度を学んだ後、当時の主将の腕を捩じ折って嘲笑った男子生徒。
その両腕を、両足を。背骨を、頚椎を再起不能なレベルでへし折った。勿論、その彼が『受身をやりそこなった』せい。詰まり、彼が『未熟であり運が悪かった』だけの事。
その後、主将となった嚆矢により正式に除籍。更に、無用となった彼は学園からも放校処分とされて消えた。以後どうなったかなど、どうでもいいから知らない。知ろうとした事もない。
立ち上がり、歩きながら窓際へ。開け放たれた窓、そこから少し、身を乗り出して。
それくらいの無慈悲さなら、幾らでも持っている。そもそも、男相手になら……慈悲など掛けない。それが、『対馬嚆矢』だ。
「良い機会だ、ちったァ逆境を味わえ。確かに、確かに。テメェの所為でウチの評価はガタ落ち。来期は部活動費も出ないんだとよ」
「…………」
それは、昼前に。事実を報告された、『統括理事会』からの通告が有ったと。顧問の老達人から、そう連絡が有った。
『いつもいつも、終わった後にばかり五月蝿い奴等だ』とも、付け加えて。
「そこまで不利益もたらしといて、ハイサヨナラか? そいつァあ、理屈が通らねェなァ……」
「ですが……今更、僕を、誰が」
煙草を銜え、火を灯す。熱感知器に引っ掛からないように、身を乗り出したまま。煙感知器に引っ掛からないよう、万色に濁った紫煙を外に向けて吐きながら。
自分を、楽な道に逃げた己を蔑む古都に、向き直って。
「知るかよ、俺以外は。けど、俺はまだ信じてる。狂いながらも、自分の強さを求めたお前。そんな、真摯に『強さ』に向き合えるお前だから……首の皮一枚で、まだ信じてやる」
とんとん、と己の首を手刀で叩いて。多分、最後通牒。口で笑い、しかし眼で睨みながら。この次はないと、暗に告げて。
煙草を、窓の外へ。外壁に映る煙草の影から沸き立ったショゴスが、それを呑み込むのを空間のうねりで感じて。
「…………」
俯いたままの彼、その脇を歩き抜けて。すれ違う刹那、ポン、と肩を叩いて。
「因みに俺が主将になった時は、同級生一人ぶっ壊したんで部活動費を切られたぜ? けどまァ、結果さえ出しゃあ、後は何とでもならァ」
「主将……」
「『幻想御手』に手ェ出すような蛮勇があんなら、嘲笑われるくらい軽いもんだろ。いいな、間違った奴が逃げるのだけは赦さねェ────男に後退の二文字はねェ。つーか、幻想御手なぞ使ってンじゃねェ、てなモンだ」
最後に、そ
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