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仮面ライダー龍騎【13 people of another】
Part One.
First chapter.
第9話
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ナナはいつもの屋上に来ていた。
ここはいつも風が吹いていて、今が夏だと言うことを忘れさせてくれる。


七月が終わりもう八月になってしまった。
ナナはふと、いつかの占い師のことを思い出した。

─「このままだと、いずれ破滅の道を進むことになる。
その破滅は……この夏の終わりにやってくる」─

ナナはそっと目を閉じる。
この夏、つまり八月の終わりまで。それまでに、自分の破滅の原因を探ることをナナは決心した。



───…



一方、亮平はあと数日で行われるファッションコンテストの衣装のデザインを考えていた。

「塚原くん、いい服のデザインできた?」
「それが、できてるにはできてるんだけど……なんか、納得できなくて」
「まあ、よくあることよね」

亮平は隣にいる女性宮藤(くどう)世利(せり)にコーヒーを受け取ると、またデザイン案をノートに書き出す。

「でも塚原くんなら大丈夫よ!」
「ありがとう宮藤」

亮平は宮藤に笑いかける。
宮藤とはこの大学に入学した頃からの仲の良い友達だった。ファッションセンスにも共通する点が何かと多く、時には協力し、時には反発しあい何度もコンテストで優勝して来た。

……そういえば、ナナくんは油島さんと仲直りできたんだろうか……。

亮平は二人の仲を取り持っているであろう唯一無二の親友を思い出した。



───…



「そう怒るなよ、ナナ」
「怒ってません」
「怒ってるだろ?」
「別に、約束の時間すっぽかして来ない油島に怒ってません」

某ファミレスで芳樹とナナは油島を待っていた。
理由は、仲直りのため。ナナも流石にこのままではマズイと思ったのか、自ら油島と昼食を取ることにしたのだが……。

「『行けない』って何ですかコレ。しかもメールで一文だけって……」
「まあ、気持ちはわかる」

芳樹の携帯電話には飾り気のない文章がつづられていた。

『行けない』

たったコレだけの文章が油島から送られて来たのだ。
理由も書いていない事にナナは顔を歪めた。

「ほ、ほら、油島もいろいろと忙しんだって!あ、ナナ…お前が頼んでいたアップルパイ来たぞ」

昼食にアップルパイとはなんとも言えない組み合わせだが、芳樹は突っ込まないことにした。
ナナはフォークを掴むとそのままWダンッWとアップルパイを突き刺した。

「……芳樹さんの定食、遅いですね」
「お、おう……アレは、いっつも遅いんだ」

ムシャムシャとアップルパイを食べるナナを見て、芳樹は改めて何故自分がここにいるのかを考え始めた。

そもそも、芳樹はここに来なくても良かったはずなのだ。ナナが自ら油島と話しをするために今がある。そのシナリオに、本来芳樹
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