第七章
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色の帯がある。雅は寝る時はそうした服なのである。これは子供の頃からだ。
猛は子供の頃よく雅と一緒に同じ布団で寝た。だからこのことは知っていた。しかしなのだった。今は事情が違っていたのだ。
「ええと、その格好で家まで」
「来たわ」
「そりゃ家はお隣同士だけれど」
「まずかったかしら」
「いや、もう夜だし」
部屋に入って来る雅に戸惑いながら話していく。
「誰もいないし暗がりで見えないし」
「躊躇したけれどそれでも」
「その服でここまで来たんだ」
「そうなの」
「ううん、何か凄いね」
「どうしても来たかったから」
こんなことも言ってきた雅だった。
「だから」
「どうしてもって?」
「あの」
雅は既に完全に部屋の中に入っている。そのうえで後ろ手で扉を閉めてだ。猛に対してあらためて言ってきたのだった。
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