第五章
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「それやってみるよ」
「一本取ればだ」
ここで父はついつい言ってしまった。その厳しい顔でだ。
「御前達はな」
「僕達?」
その言葉にだ。猛も顔を向けた。何だという顔でだ。
「僕達って?」
「あっ、いや」
失言に気付いた。それで慌てて取り繕うのだった。
「何でもない」
「そうなんだ」
「そうだ、何でもない」
こう我が子に返す。
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