運命の決着編
第127話 3人目の望む未来は
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ーゲットにした男子が女顔だってだけの理由で、ちゃん付けして、からかって。ただ反応が楽しかったからやった。そうしてたら、その子がダンススクールやめた後、今度はあたしがいじめのターゲットになった。でも、コリツしたその子やあたしに、ヘキサが味方してくれた。だから今のあたしがあるの。戒斗くんが認めてくれた、あたしが」
咲は戒斗へ一歩踏み出した。
「あたしも戒斗くんが言う『ヒキョウな弱者』だったことあるの。でも、変われた。変われるんだよ! 今のままの世界でも、人は! だからおねがい、戒斗くん、あたしたちから世界を取り上げないで!!」
――とらないで。
思い出したのは、幼い戒斗自身の声。
――お父さんのコージョー、とりあげないで。
守るものも失うものもなくなった。それでもまだ、自分自身の中に、過去という、切り捨てることができない残り滓があった。
戒斗は拳を握り、咲を睨みつけた。
「だから踏み止まれと? そんな安い考えで止まるから、お前は真の強さには至らなかったんだ。室井咲」
戒斗の返事は、拒絶の意思だった。
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