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魔法少女リリカルなのはStrikerS〜破滅大戦〜
1st
邂逅篇
第6話『模擬戦』
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、黒崎!」
天窓から差し込む月明かりと室内の照明に照らされたフィールドの中央付近では、シグナムが仁王立ちで待ち構えていた。
「お前が部屋を出てからまだちょっとしか経ってねェぞ‥‥」
他の者と別れ、一護はシグナムの待つフィールドに立つ。
一護との模擬戦を待ち侘びたのか、仁王立ちのシグナムは、遅れた一護を怒鳴りつけた。
「ってか何も無ぇな‥‥。ホントにここで戦うのか?」
「何も無くはないだろう。眺めは良いぞ?」
「いや、月ぐらいしか見えねーよ‥‥」
「まあ心配するな。直に──」
言おうとして、変化は起きた。
シグナムの言葉を訝しんでいた一護だったが、その変化に、思わず息を呑む。
今までは何の変哲も無い普通の室内だった訓練施設が、一瞬にしてビル街──それも真昼間の──へと景観を変貌させたのだ。
「なっ、なんだ‥‥!?」
「驚いたか? ここは
機動六課
(
ウチ
)
の優秀な科学者と教導官が設計・監修を行った陸戦用空間シミュレータ≠ニいう特殊訓練施設でな。様々な地形・状況での戦闘を想定して訓練するために、このように擬似的な再現ができる仕様になっているのだ。今回は廃棄都市≠ニいったところか」
シグナムの説明を受け、一護は周囲を見渡す。
廃棄都市と言った通り、通常のビル街ではなく、そこかしこから寂れた印象が見受けられる。
「‥‥スゲーな」
至極純粋な感想が、一護の口をついて出る。
シグナムは擬似的な再現≠ニ言っていたが、周囲のビルや地面の塗装から感じられる質感も、天から降り注ぐ日差しも、まるで本物のソレだ。
偽物だ≠ニ明言されなければ、気づかないかも知れない。
「フッ、褒めるならさっき言ったように優秀な科学者か教導官に言ってくれ」
「ああ、そうさせてもらうぜ。お前を倒したあとでな」
「‥‥ほう」
ピリピリとした緊張感が、次第に2人の間に満ちる。
その時、
《待たせてごめんな》
はやての声が施設内に響く。
◆◇◆◇◆◇◆◇
「なのはー、連れて来たぞー」
「うん。ありがとう、ヴィータちゃん。リインもありがとね」
なのははヴィータたちに簡単ながら謝辞を述べる。
ヴィータの後ろには4人の少年少女──正確には少女が3人と少年が1人──と、そのうち1人の少女が連れている小さな竜が1匹。
彼女たちがフォワード≠ニ呼ばれる件の新人魔導師なのだろう。
訓練施設に来い≠ニ言われたからか、揃って訓練着と思しき服装に身を包んでいる。
「えっと‥‥これから何が始まるんですか?」
最初に声を発したのは、青い髪をショートカットにした少女──スバル・ナカジマだ。
「模擬戦だよ。
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