第4話 学院長は知っている
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
らんでいる。剣精霊が人間体としてでもいるのだろうと思って、ちょっかいをかけないで、授業に行く準備をすることにした。
今日は<軍用精霊>の契約式典があるから午後は見学とさせてもらって、授業は午前中のみとしている。さらに、実技系の物もない。けど、授業を受ける前に学院長室に立ち寄ることにした。学院長室をノックすると、
「誰かね?」
「エルダ・アッシュです」
「入りたまえ」
部屋に入って軽く例をしたところで
「遅かったな」
「まだ、授業前ですよ」
「君の頭はそこまで悪かったのかね」
「早すぎるのは、女性に嫌われると聞いてまして」
って、昨日のうちに来るってみていたのか。
「まずは、要件だけは聞いてみよう」
「昨日は、男の精霊使いである、カゼハヤ・カミトがきましたね」
「それで?」
「あたしも女性から……」
俺は『封魔眼』に入っている男性から、女性へと変身するアイテムの効果を解いて
「こういうふうに男性へと戻って、魔法学院の生活を送りたいんだけど」
「入学前の時には、女性のままで過ごすと話していたはずだが」
「男性が編入するという前例ができましたね」
「なら、自分の住む場所を探すんだな」
「いや、カミトは寮に住んでいますよ」
「たしか、クレア・ルージュの奴隷精霊としてな。それとも、君もだれかの奴隷精霊になるかね?」
「さて、どうしましょうかね。とりあえずは、男性でも、住む場所を作れれば、いいのですね?」
「そういうことだ。他に要件は?」
「いえ、ありません」
「なら、話はここでおしまいだ」
学院長であるグレイワースの目の前で男性の姿から、女性の姿に戻って、学院長室をでることにした。
しかし、男性の姿になっても、あいかわらず驚かないな。この女性と男性を入れ替わる能力は、死神につけてもらった転生特典だ。
男性のベースとして死神が選んだのは、カミトのクローン。
当然、育った環境や、鍛え方の方法の違いに、転生体となる霊体の影響などや、俺の場合、血液型や、ヒフの色をいじっているので、カミトとは擬似兄弟みたいな感じか。カミトに告げる気はないし、言っても信じられるかどうか。
『封魔眼』の中に入っているので、眼をくりぬかれない限りは身体から離れない。この能力があることを知っているのは、人では両親とグレイワースだけだが、他だとピクシーたちは知っている。なにせ、同じ『封魔眼』の中にはいっていたのだからな。
しかし、思ったよりはすんなりすすんだが、どこに住むかは、結構問題だな。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ