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【銀桜】2.廃病院篇
第4話「怖いものは人それぞれ」
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「……ん」
 ゆっくり目を開ける。少し眩しい光が射しこみ、意識と同時にさっきまでの記憶が蘇る。
 廃病院の調査を依頼され、双葉と周り、それから……。
――俺どうしたんだ…
 ゆっくり横を見ると、紅く染まった瓦礫が頭の後ろにあった。
 夥しい量の血は地面まで赤く染めていた。
――なんでこんな真っ赤?
 すると、動かしそうとした身体に激痛が走る。その痛みで直前の出来事をようやく思い出した。
――ああ、そっか。落ちたんだっけか。
 頭の打ちどころが悪かったのか、身体が思うように動かない。それどころか半端でない量の出血をしているのに、痛みすら感じない。
――俺まさか……
――死んじまったのか?

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「兄者っ!」
 声がする。
 自分を呼ぶ声。
 おぼろげな視界の中に、崩れる瓦礫の上を登って、急いでこっちに向かってくる双葉がいた。
「兄者!兄者!しっかりしろ!!返事を……いや、しなくていい。動くな」
 今までの冷めた表情とは一転して焦った姿。
 目の前にいる双葉は、冷や汗を流し必死に呼びかけている。

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――双葉……。お前……なんでそんなビビってんだ。……駄目だ。まぶたが重てェ……
 また頭がぼんやりしてきた。
 眼の前にいる双葉の声に答えたい。だができそうにない。
 自分の意思とは反対に、重たいまぶたが目を覆っていく。自分の目が閉じていくほど、双葉の不安が大きくなるのも知らずに。
 そして――
「…………」
 銀時は動かなくなった。
「やだ……いやだ……。兄者……。兄者ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!」

 双葉の悲痛な叫びに応えるものは誰もいなかった。

=終=
































































「?」
 手のひらに違和感。
 べっとりとついた赤い液体を、双葉は指でなぞってみた。
 血にしては少し粘着がある。いや、血というよりこれは……。
「絵の具?」
「……うぇ」
 途端にまぶたがパッチリ開いた。確かに血の独特な臭いもしない。
 なら、なぜこんな所に絵の具が?
「うわぁ、派手に崩れたな〜」
「あの〜大丈夫ですか?」
 さっきの血まみれの女の子と見知らぬ男の子が、心配そうに銀時と双葉を見下ろしていた。
 それから子供たちは、謝りながら事情を話してくれた。どうやら一連の怪現象はこの子たちの仕業だったようだ。

* * *

「つまりオメーらはこの爺さんのために脅か
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