十五章
賤ヶ岳での軍議
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分かってるさ。使うかどうかは、相手次第だし。神器よりドライグを召喚して使うかもしれない』
『それは楽しみだ』
何度か戦っているが、戦は楽しみにしている。俺は前線で戦う方が合っているからな、それに何かあれば神器を使えばいいことだし。禁手化しなくても、籠手だけ出せば使うしな。あと基本的に一真隊は裏方が多いからな。これまでの戦いでも、俺を中心として城に忍び込んでは頸を刎ねたし。
「心配はないが、大丈夫かな」
「我ら松平衆は、敦賀ではなく手筒山城を攻めることになりましょうが、敦賀城攻めには浅井衆も居ります。まずまず心配はございませんよ」
手筒山城・・・・・敦賀城の支城。敦賀城とは稜線伝いに繋がっている。
「そうだな。では、行軍速度を速めるか」
賤ヶ岳に向かい、速度を上げた俺ら。そして、夜になり、本陣の設営を終えた。食事も済まして将領級を陣幕に集めて軍議が開かれる。
「軍議を始める」
久遠の横に控えていた壬月の一言で、場にいる全員が姿勢を正す。俺だけはいつも通りだけどね、神でもあるからね。
「越前に侵入した我らの最終目的地は、義景がいる一乗谷だ。しかしその一乗谷を落とすためには、各所に築かれた城を叩いておかねばならん」
「ひとまずの目標は、一乗谷の門番を務める敦賀城と、その出城の手筒山城の突破になります」
「攻城戦の最中、本陣は妙顕寺に置き、手筒山城攻略は松平衆に任せる」
妙顕寺・・・・・織田信長が越前攻めの際に、ちょっとだけ寄って本陣にしたと云われているお寺。全国にたくさんある。
「御意にござります」
「織田家は柴田、丹羽衆を中心に、敦賀を攻めることとなる。母衣衆は殿の下知に従え」
「はーい!」・「へーい」・「ほーい」
「浅井衆も敦賀城攻めに加わって頂きたいのですが・・・・ご異存は?」
「特にないよ。お姉様の要請に従うつもりだ」
「ありがとうございます。・・・・では部署は以上となる。ともども、異存はあるか?」
「おおいにあり!」
「森の。言いたいことは分かる。・・・・先鋒を寄越せと言うのだな?」
「分かっているなら話が早い。柴田や丹羽の軟弱者どもに敦賀城攻めの先鋒なんぞ、務まるはずもなかろうが」
「さすが母!やっぱ先鋒はオレら森一家の出番だもんなー!」
「待て!その案はダメだ。いいかよく聞けよ、森親子。確かに織田衆一の強さを誇るだろうが、お前らは切り札と言ってもいい物だ。俺ら黒鮫隊も同じだが、その切り札を前菜である敦賀城で使ってどうする?主菜である一乗谷で使った方がいいだろう?」
「ふむ、一理あるな」
「一真様の言うとおりだ。前菜より主菜で使った方がいいだろうしな。一乗谷への一番乗りは森一家に任せよう。その代り敦
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