第七章
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前や横に立ち平生と向かい合っているのだ。まるで先生を護るようにして。
「優しさってあれですよね」
「あれとは?」
「親切にすることだけじゃないですよね」
「うん、それはね」
生徒の一人の言葉に頷く先生だった。
「そうだよ。それだけじゃないよ」
「だからです」
「だから私達も」
「今こうして」
先生と共に平生に向かうのだった。
「先生と一緒に行きます」
「いいですよね」
「君達・・・・・・」
「平生先生」
生徒の代表が平生に対して言った。
「僕達は決めました」
「ああん!?」
こんな時でも教師とは思えない粗野な品性を見せる平生であった。首を右に傾けて威嚇するようにして生徒に言葉を返してきた。
「何言ってるんだ、御前」
「僕達の顧問は阿倍先生です」
「馬鹿か御前」
「馬鹿でもいいです」
少なくとも平生に言われてもどうということはないといったものになっていた。
「僕は。僕達は」
「それでもです」
「私達は平生先生と一緒には剣道をしません」
「何があっても」
「顧問は俺だぞ、馬鹿共が」
生徒達の言葉をこう否定する平生だった。
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