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宇宙を駆ける一角獣 無限航路二次小説
第三章 四話 激突宇宙
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の伝言を聞いていた。
曰く、

「スカーバレルの拠点の場所がわかったから攻めてくるぜ!早く来ねえと獲物がいなくなるぞ」

とのことである。ギリアスは血気盛んであるし、確かな勝算と情報を集めるだけの周密さも最近身につけて来ている。海賊の拠点を攻めるのであれば相応の準備を整えたはずである。心配する必要もないだろう。問題は白野がそれに乗るが今までの決定通りクルーを集めることを続けるか、二者択一というわけである。

「どうする艦長?補給は万全に整えてあるが」

「そうだな…まあいいだろう。最近腕の立つ相手とやり合う機会も無かった。拠点となればそれなりにデキる奴もいるだろう」

白野としては、ここ最近ずっと続いている強敵との戦いが無い状況をそれなりに憂えているのである。彼個人の戦闘への欲求もあるが、それ以上に新しく小マゼランで参入したクルーの実戦経験を積ませなければならない。
シミュレーションなら何時でもできるが、実戦は何時始まるかわからない。如何なる場合でも最高の練度で対抗出来るよう、クルーの習熟は新規参入があった場合の急務なのである。
それに、艦載機部隊である。
白野とバークで浪漫と情熱の赴くままに書き上げて建造したジェガン。それにはまだまだ改良点もあるだろう。実戦でそれを浮き彫りにし、改修とマイナーチェンジを重ねてゆけば何れジェガンは最強艦載機の名を欲しいままにするだろう。同時にパイロット達も高確率で生き残る。良いこと尽くしである。

「よし、ではスカーバレルの拠点へ進路を向ける。バウンゼィから座標情報も送られて来た」

「表示してくれ」

「了解」

ゲイケットがコンソールを操作すると、指揮席のモニターに表示されたエルメッツァ中央の星図の左下辺りの惑星が赤く光る。
その惑星の名は【ファズ・マティ】と表示されていた。

「人工惑星…またこれは豪勢な…」

「それだけスカーバレルは潤っているということだ。羨ましい限りだな」

皮肉げにそう言うと、白野は大声で指示を出した。

「ユニコーン、出航する。目標地点、スカーバレル拠点人工惑星ファズ・マティだ。各員、戦闘に備えておけ」

了解の声の無数の斉唱の後、クルー達がバタバタと忙しく持ち場に着いてゆく足音が続く。
スカーバレルと白野達の戦いが始まろうとしていた。



バウンゼィ ブリッジ

一方、一足先にスカーバレル海賊団の拠点の情報を嗅ぎつけて出航したギリアスとその愛艦バウンゼィは惑星ドゥンガの少し先の航路で一隻のスカーバレル駆逐艦と接触していた。
早速沈めて出陣の景気付けにしてやろうと戦闘準備を整え、今まさに襲いかからんと主砲で照準を合わせた矢先、スカーバレル駆逐艦から慌てた通信が入ったのである。

「ま、待ってくれ!降参
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