オーバーロード編
第5話 全ては友のために
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。白鹿毛は慌てずカッティングブレードに手をかけた。
《 アーモンドスカッシュ 》
白鹿毛は薙刀を突き出し、バロンはソニックアローを逆引きして放った。それぞれの渾身の一撃を紅いオーバーロードに直撃させた。
白鹿毛とバロンが並び、おのおの武器にロックシードをセットする。
《 ロック・オン レモンエナジー 》
《 ロック・オン 》
『『はあぁ!!』』
巨大なエネルギーを撓めた矢が、剣風が、紅いオーバーロードを襲った。
『少しはやれるようだな』
『これでも鍛えておりますから』
『……ヨクモ、ヨクモ!』
紅いオーバーロードが脇腹に刺さった光矢を抜き捨てた。
『サル、ゴトキ、ガ、オレ、ヲ!』
『少しは言葉が達者になったじゃないか』
バロンの弓と紅いオーバーロードの杖剣が再び斬り結ぶ。バロンが離れたら今度は自分が近接戦に回ろうと身構えていた白鹿毛を――オレンジの影が追い抜いた。
『やめろぉ!』
それはチーム鎧武のアーマードライダー、鎧武だった。
鎧武はバロンと紅いオーバーロードの間に割り込み、紅いオーバーロードの杖剣を押さえつけてバロンから距離を取った。
『何で戦ってんだよお前ら!? 後はお互いに話し合いをっ』
『キサマ、モ、イッショ、ニ、シニタイ、カ!!』
紅いオーバーロードが鎧武を突き離し、杖剣で彼の胴に斬りつけた。鎧武がこちら側まで転がって来た。
入れ替わるようにバロンが前に出た。
バロンがソニックアローにエネルギーを集める。紅いオーバーロードもまた杖剣に青い炎を宿す。
それをまた止めようとした鎧武を、白鹿毛は薙刀でディフェンスした。
『下がっていてください。正念場なんですよ?』
『戦う必要なんてないだろ! 後は話し合いで』
その時、紅いオーバーロードが何かに気を取られたように、青い火球を消した。バロンも訝ってか、弓弦から手を離した。
唐突に紅いオーバーロードが霧化した。また攻撃が来るかと身構えた白鹿毛だったが、紅いオーバーロードはそのまま遺跡の外へ逃げ去った。
突拍子もない撤退にぽかんとしていた白鹿毛だが、遺跡の外を見やって、気づいた。
(オーバーロードがもう一体!?)
体表は翠。手には杖槍。頭には羽根飾り。シルエットを見る限り女性態のようだが。
翠のオーバーロードは何もせず立ち去った。
白鹿毛は翠のオーバーロードを追いかけた。紅いオーバーロードより、あちらのほうが話が通じやすいという可能性もあるからだ。
『おい、巴ちゃん!』
鎧武の制止は無視した。白鹿毛は遺跡を飛び出し、紅いオーバーロードが逃げた方向とは反対に走り出した。
目視で追える
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