オーバーロード編
第2話 紘汰と初瀬の相談会
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逆。俺のほうがしょってやってんの」
「誰を」
「巴の秘密」
はっとする。巴もまた反ユグドラシルとして戦うアーマードライダーだ。動機も「親友を助けるため」で紘汰と同じ。その巴の秘密など、ユグドラシルの企み以外にない。
「お前、知ってるのか? 俺たちが何してるか」
「巴が話した分だけ。だからって俺を相談相手にしようと思うなよ。俺がしょってやれるのなんてあいつ一人きりだ。あいつだから話だって聞いてやるし、会いたいなら会いに来る。それであいつが楽になれるなら」
「初瀬、お前――」
そこまで巴のことを――そう続けようとした紘汰の声は、店内に入った新しい客によってのどに留まることとなる。
「城乃内!? おま、何て格好してんだ!」
城乃内は丈の短い女物のドレスを着て、イヤリングやネックレスの装飾品を着け、さらには化粧までしていた。
有体に言えば、女装していた。
「げ。うるせぇのがいた…よ…」
しかし、城乃内は紘汰の指摘より、紘汰の前に座った初瀬の存在に関心を奪われていた。
「初瀬、ちゃん?」
「――――おう。久しぶり」
何とも言い難い空気が店内に流れる。取り持つべきか、黙るべきか。紘汰は内心、大いに混乱していた。
初瀬が動いた。
「阪東さん、ごっそさん。これ代金。釣りはいいから」
初瀬は席を立ち、阪東に千円札を押しつけると、城乃内とすれ違った。
初瀬は城乃内に何も言わなかった。
何も言わず、店を出て行った。
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