ユグドラシル編
第12話 白鹿毛vsマリカ! 取り戻すために
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ね、無責任って言うのよ。お嬢さん」
《 ピーチエナジー 》
耀子の頭上にチャックが開き、桃を象った中華鎧が出現する。耀子がピーチエナジーロックシードをバックルにセットする。桃色の鎧が耀子を覆い、アーマードライダーへと変貌させる。手には他のライダーが持つ物と同じアーチェリー風の弓。
『プロフェッサー凌馬の受け売りだけどね。人は一度希望を見た後で心をへし折られると、二度とその相手に反抗する気がなくなるんですって』
巴も碧沙も息を呑んだ。
(何て人。最初から碧沙の反抗心を潰すためだけに、わたしを利用したんだ!)
「巴……」
碧沙がブレザーを掴む。巴はその手に手を重ね、肯いた。
(正直、勝てる気がしない。でも戦えないと、この先、碧沙を守るなんて絶対無理)
巴は量産型ドライバーを腹に装着し、アーモンドの錠前を開錠した。
「変身」
《 ソイヤッ アーモンドアームズ ロード・オブ・白鹿毛 》
白鹿毛は薙刀を構え、桃色のライダーに挑みかかった。
(先手必勝!)
桃色のライダーが弓からソニックアローを放つ。白鹿毛はそれらを、床を前転して避けた。
距離が縮めにくい。ソニックアローを弾き、避けながら、白鹿毛は口の端の片方を吊り上げた。敵が中遠距離型の攻撃のせいで、なかなか懐に潜り込めない。
『来ないの? ならこちらから行くわよ』
桃色のライダーは弓を左手から右手に持ち替え、足を踏み出した。
気づけば至近距離に桃色のライダーがいた。白鹿毛は慌てて薙刀を引き、弓による斬撃を防いだ。金属同士がぶつかる激しい音と、散る火花。
『っく…弓で斬れるとか、反則でしょ…ぅ!』
『先進的と言ってちょうだい。最近は銃まで近接戦なんてやるんだから、弓が斬れてもいいでしょう?』
『よく――ない!』
何とか桃色のライダーを弾き、後ろへ跳んで一気に距離を開ける。
(真正面からじゃこの人には勝てない。一か八か……!)
巴はカッティングブレードを3回倒した。
《 アーモンドスパーキング 》
『でぇ――やあ!』
高エネルギーを撓めた薙刀を投げつけた。桃色のライダーは彗星と化した薙刀を正面から防ぎに来た。
小爆発が起こる。それを確かめ、白鹿毛は碧沙を担いだ。
要するに目晦ましからの逃亡を狙ったのだ。
走り出す。ホールの出入口はすぐ目の前。境界線をまたぐ――
《 ロック・オン ピーチエナジー 》
ずどん、と背中に鋭利な痛みが広がった。
白鹿毛は抱えた碧沙もろとも転がった。変身が解ける。背中にソニックアローを食らったのだ。
「は、ぅ…っ」
「巴! 巴ぇ!」
『敵前逃亡ならもっと私を弱らせてからするべきだ
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