旧校舎のディアボロス
イッセー死す
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つけた堕天使を見ると、その堕天使は口を開いた。
「私はカラワーナ。こっちはミッテルトだ」
「…ありがとうございます。カラワーナさん、ミッテルトさん…ゲホッゲホッ……夕麻ちゃんが一人にならないように…ずっと、そばにいてあげてください。…ゲホッゲホッゲホッ…」
「わかってるわよっ!ウチらは…ずっと一緒にいるから……」
「…よかった…ゲホッゲホッ……俺は皆に見守られて、父さんと母さんのところに逝けるよ。ゲホッゲホッゲホッゲホッ…楽しかった。この…十……な…ん…………――――」
イッセーの手から、力がスーと抜けていく…。目も閉じ、苦しみのない安らかな顔だった。
「イッセー!帰ろう!!俺たちのマイホームへ!!」
「イッセー!!」
「イッセーさん!」
「イッセー!」
「イッセー兄さま!」
「イッセーくん!」
「「………」」
イッセーの目は…もう、二度と開かない。死んだんだ……この世から。
「イッセーの仇を取りに行く」
「花楓も行くよ!お兄ちゃん」
俺と花楓はドーナシークの前に立つ。
「ダメよ!」
「皆は、そこから動かないでくれ。もし、巻き込むようなことがあったら、イッセーに顔を見せられないから」
俺は黒歌の制止を振り切り、ドーナシークに言う。
「…ドーナシーク。おまえはミスをした」
「…どういうことでしょうか?」
「治療中に攻撃をしなかったことだ。高みの見物をしていたことで、おまえは命を落とす」
「そうですか。なら、それを実現してもらいましょうか?」
唐突に花楓が俺の袖を引っ張る。
「お兄ちゃん、花楓がこのまえ言った『至れるには?』って、覚えてる?」
「あぁ、覚えている。いまがそのときみたいだ」
「花楓もそうみたい。内の二人がそう言ってた」
「そうか。なら、一緒に至るか?」
「そうだね。転生兄妹の力…あの堕天使に見せようよ!」
「あぁ。いくぞ?花楓」
「うん。いいよ」
「「禁 手 化ッッ!!!!」」
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