十三話:狂った神父と聖女
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われたくないでござるな。」
銃が放たれるのを察知し、直ぐに距離をとる……これだけ狭いと銀狼の牙も扱いづらいですね……ここは一先ず引いて体制を立て直すべきでしょうか―――
「キャアアアアアアッ!!!??」
悲鳴につられて振り返ると金髪の女の子が磔にされた死体を見て絶叫していた。
「ふ、フリード神父、これは一体?」
「可愛い、悲鳴ありがとうね、アーシアちゃん。そっか、アーシアちゃんはこの手の死体は初めてですかねぇ?ちょーど良かったです。よーくご覧になっちゃってください!!悪魔さんに魅入られるような糞人間さんはこんな風になるんですよぉ?」
「ふざけたことを!!!」
「おやおや、悪魔くんが生意気な口聞くんじゃありませんよ。アーシアちゃん、ちょーと待っててね?ちょいちょいとそこの悪魔くんを殺っちゃいますから。」
戦闘再開に備えて再び銀狼の牙を構えます、が、それは金髪の女の子―――アーシア殿がフリードと拙者の間に立ち塞がったことで出来なくなりました。
「……おいおい、マジですかー。アーシアたん、キミ、自分がなーにをしてるのかわかっているのでしょうかぁ?」
「……はい、フリード神父、例え悪魔であっても不用意に人の命を奪うことはあってはいけません……この方を見逃してもらえないでしょうか?」
なんと…なんと優しい方なんでしょうか……シスターであっても悪魔である拙者を庇うなんて……普通は出来ません。
「ちょいちょい、なーに言っちゃってんの?悪魔は即、デスでしょうが?もしかして君達出来ちゃってんの?いいねー、シスターと悪魔の禁断の恋―――ふざけてんじゃねえよ!!!」
「ふざけていません!!!フリード神父、こんなことを続けていれば主がお許しになりません!!!」
「いいんですよーだ、どうせおれっちはぐれだしー。」
はぐれ悪魔祓い……あの男なら納得ですね。イタリアの方で何度か他の悪魔祓いに会ったこともありますがあのような異常人物は今まで見たことがありませんし。
「そんな悪い事を言うアーシアたんにはお仕置きですよ―――そこどけよ!!!」
「きゃあああっ!!?」
「アーシア殿!!?」
「ゲフウウウウウウウッッッ!!!??」
アーシア殿を殴ろうとしたフリードは目にも留まらぬ速さで繰り出されたアーシア殿の拳をもろに受け、壁を貫通してそのままどこかへ飛んでいってしまいました……。
「………はう!?ど、どうしましょう!!?フリード神父を吹き飛ばしてしまいました!!!す、直ぐに治療しに行った方がいいでしょうか!!?」
「………別に行かなくてもよいのではないでしょうか?」
「で、でも、人を殴ってそのまま何て……ああ!!
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