暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
羨望 -エンヴィ-part1/ウエストウッド村にて
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ぼした。
「そういや、近くの街で噂は聞いたよ。レコンキスタが、あんたらが来たっていうニューカッスル王党派を滅ぼしたんだってね」
マチルダは今さっきまでの話でニューカッスルの地名が出てきたので、王党派の末路の話を切り出してきた。
「やっぱり、王党派は敗れたのね?」
キュルケが尋ねると、マチルダはメガネを掛けなおしながら頷いた。
「国王も捕まってロンディニウムに護送されたそうだよ。たぶん、時期に処刑されるだろうね」
「!」
それを聞いた途端、ルイズは玄関先へ歩き出した。
「どこへ行くんだい、ヴァリエールの御嬢さん?」
マチルダがそう言ったところで、ルイズは足を止めた。
「決まってるわ。国王陛下とウェールズ殿下をお救いするのよ!」
思えば、王党派の敗北は自分たちにも責任がある。あまつさえ、アンリエッタから返却頼まれた手紙を、ウェールズが持っていたものとアンリエッタが今回の任務でウェールズにあてた手紙の両方をワルドに奪い取られている。それらと、何よりウェールズ殿下たちを責任もって取り戻さなくてはと考えていた。が…当然これはルイズの意固地なプライド故の焦り、ただの無謀だった。
「やめときな。あんたらが言ったところで、敵は5万以上の軍を率いているんだよ。突っ込んだところで、返り討ちにされて死ぬのがオチだ。それは、頭がいいあんたならわかるはずだろ?」
「…!!」
学院時代のルイズの座学の成績の良さは、そこで一時だけ学院長オスマンの秘書として働いていたフーケも知っていたようだ。盗賊風情に忠告されるなんて…だが、何も間違ってはいないので大人しく戻るしかなかった。
「それにしても…あのワルド子爵が……裏切者とはね…」
「…」
ギーシュのその一言で、サイトたちにさっきとは違う重い空気が流れ込んだ。
ルイズは、悲しかった。幼いころ、魔法がうまく使えず親に叱られ、小舟の上で泣いていた自分を優しい言葉で慰めてくれたワルドが、憧れだった婚約者が…アルビオン王家が守ってきた秘宝を使って大量虐殺を平気でやらかす悪漢に変貌してしまったことがとてつもなく…。思い出すだけで、悔しくて悲しくて…涙が出そうになっていた。
サイトは悔しかった。ウェールズたち王党派の人々や彼らと行動を共にしていた炎の空賊たちを救うことができなかった。借り物とはいえ、自分にはウルトラマンの力が宿っていた。そしてワルドが王党派から奪ったジャンバードを使ってきた時が、それを使って皆を守ることが最善の手だった。でも…自分とゼロの間にある亀裂がそれを阻み、自分にその手段を使うことを許さなかった。 結果…自分の勝手なこだわりのせいで王党派はたった一人の裏切者のせいで壊滅してしまった。握った右拳から血がにじみ出た。
「ルイズさん」
「ひゃ!!?」
すると、急にテファがルイズの前にやってきて優
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