マクロスF
0748話
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
体的にはどのような事件なのか……聞かせて貰ってもいいかな?」
「はい。大統領がバジュラに襲われて死亡するという……そんな事件が!」
その言葉と共に20人近い兵士が銃口をこちらへと向けてくる。それに対抗するかのように、アルト達もまたサブマシンガンの銃口を向ける。
「これは、どういう事かな三島君。こんな時にクーデターごっこをやっている場合かね?」
「ごっこ、ではなく……本当のクーデターですよ。以後のフロンティア船団は私にお任せ下さい」
その言葉と共にキノコの手が振り下ろされ……同時に、兵士達の持っている銃から連続して弾丸が放たれる。だが……
「甘いな。俺がこちらについた時点でお前の負けは決定済みだ」
キノコの真似をした訳では無いが、大きく手を振るいその軌跡をなぞるかのように炎が吹き上がる。それこそ、まさに炎の障壁とでも言うように。
そして兵士達が放った弾丸は、その全てが炎の障壁により消滅する。この炎が普通の炎であれば弾丸が炎を貫通してこちらに致命的なダメージを与えたのだろうが、この炎は俺が生み出した炎。触れたもの全てを消滅……否、焼滅させる絶対の障壁だ。
「なっ、何が!? くそっ、撃て、撃てぇっ!」
一瞬唖然としつつ、それでも再度射撃を命じるキノコ。それに従って兵士達も再び銃撃を開始する。だが、当然それらの弾丸は全てが炎の壁によって阻まれ、こちらには一切の被害が出ない。
結果の出ない無駄な事と知りつつも銃撃を続けるキノコとその部下達。その様子を眺めながらグラス大統領へと視線を向ける。
「それで、こいつらはどうする? 全員殺してもいいのならすぐに処理するが?」
「いや、出来れば生かして捕らえて欲しい」
「……甘いな」
「確かに君にはそう思えるのかもしれない。だが、背後の事情を調べねばならないし、何よりもクーデターを企んだ者として処分されなければ、きちんとこの件に区切りが付かないのだ。それ故、殺すのではなく生かしたまま捕らえて欲しい」
1歩も退かずにこちらへと視線を向けて来るグラス大統領。この状況でたじろいだ様子が無いのはさすがに大統領をやるだけの器があると言うべきか。
小さく頷き、右腕を白炎と化して炎獣を生み出す。その数、およそ50匹程。ただし、その大きさは体長15cm程のクワガタのような形だ。
そのまま空を飛び、炎の障壁をすり抜けてキノコとその私兵達へと襲い掛かって行く。
「くそっ、何だ、何なんだ、何なんだよお前達は一体!」
私兵の1人が叫び声を上げながら必死に銃を撃つが、混乱している状態で銃弾が当たる筈も無く、その全てを回避しながら炎獣は飛び、兵士が構えている銃へと触れ……
「ぎゃああああああああっ!」
その瞬間、実も蓋もない程の絶叫を上げる兵
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ