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テイルズオブザワールド レディアントマイソロジー3 ―そして、僕の伝説―
第六十五話
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たかどうかなんて…誰かに分かる訳じゃない。それに…僕は予想してあげるよ…人は『絶対に変われない』。今はまだ『変わる』だのなんだのと言ってるけど…どうせそれも今のうち…この世界が平和になればまた人はきっと同じ事を繰り返すさ」


そう淡々と静かにサレは言っていくと、ゆっくりと此方に右手を差し出してクスリと笑った。


「今からでも遅くない。衛司君…此方に来ないかい?」


「何をっ!?」


「さっきの話を聞いて分かっただろう?ヒトを平然と『化け物』と呼び、差別し、捨てる…信じた所で裏切るようなヒトの蔓延る世界なんて、救う価値はないだろう?君だって一度ジルディアの力を手にしたならあの素晴らしさが分かるはずだ。こんな世界救うより…ジルディアに来て力を手にした方が十分いいだろう?」


僕に右手を差し出したままそう静かに告げるサレ。
幼い頃に捨てられ、それでも救われる為にヒトを信じた結果、裏切られた『結果』を持つサレの言葉は…確かに否定できない物を感じた。
…だけど…。


「衛司…」


「…衛司…」

「…………」


サレと僕を交互に見て、不安げな表情を浮かべるカノンノとメリア。そしてただ静かに僕を見つめるリタ。僕はそれを見て小さく頷いた後、サレに向けて口を開いた。


「……残念ですけど…その手を取る事はできません」


「ほう…何故だい?」


「…確かに…アナタの言うとおり、本当に人が変わったかどうかなんて僕達には分からないし…アナタの過去にあった人達のような人も少なからずともいると思う。…だけど…」


サレの問いに僕は少し俯きながらも応えつつ、再び今此処にいるカノンノとメリア、それにリタを見た後真っ直ぐとサレを見て言葉を続ける。


「…だけど…此方にいるカノンノやリタ達のような人達がいるのだって確かなんだ。だから…少しでも『人は変われる』っていう想いが皆にあるなら…僕はそれを信じて、この世界を救いたいんだ」


「へぇ…例えその先に裏切りがあって、その裏切りの刃が君や君の大切な物に突きつけられても、かい?」


「…うん。裏切られる時があるかもしれない…僕達の力に偏見をもたれる時もくるかもしれない…。だけど、その先に『変われる』って想いがあると、僕は絶対に信じる。何度も裏切られるなら信頼を得られるまでその人に手を伸ばし続ける。大切な人が傷つけられるなら、それを守ってその人と話をする。ただ…それだけだよ」


目の前で不適に口元を吊り上げるサレに、僕は真っ直ぐとサレを見たままそう言葉を出す。
サレの言っている『現実』から考えれば…確かに僕達が抱いてる想いはただの『理想』かもしれない。
けど…それでも僕はその『理想』を『現実』に変えていけると信
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