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ゾンビの世界は意外に余裕だった
13話、駐車場
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較的にならないほどの戦力向上だろう。

 そして念のため、俺の車と契約した人を乗せた車は若干車列の前よりに置くことにした。万が一後方が混乱して襲撃されても前部は比較的安全だろう。

 そんなわけで第一陣は五号戦車を載せた戦車輸送車四台と橋を補強する特殊車両、タンクローリー三台、給水車、八輪輸送車十台、三トン幌付きトラック三台、自走ショベルカー、冷蔵冷凍車、契約者達が乗る大型バス、軽装甲高機動車二台、装甲兵員輸送車三輌となる。これに軽装甲車三台と俺用を含めて装甲兵員輸送車三輌が護衛としてつく。

「出発するぞ」

 気軽に俺は命じた。留守番の大佐の指揮で既に第ニゲート前のトラックを動かしてあり、ゲートから五百メートル先の偽装用の車両などもどかしてある。

 車列は順調に帰路についた。途中、行きにはなかった邪魔な車が何台か増えいたが、自走ショベルカーでサクッと脇にどかした。

 装甲兵員輸送車の窓から外をみると、月明かりのおかけでホームセンターのすぐ近くにいることが分かる。

「ボス、間もなく危険地帯です。護衛から二台を先行させゾンビを掃討させます」
「全て任せる」 

 俺はキャリーに鷹揚に頷いた。やる事ができるまで寝ていても良さそうだ。俺は目を瞑った。


「ボス、ルビコン川に着きました」 

 えっ?  もう着いたの。えーと、そうだ土建屋の様子だ。

「島田一等兵は土建屋に来ていなかったのか」
「いませんでした」

「そうかでは橋の補強をしてくれ」 
「完了しています。今から本車も橋を渡ります」

「わ。分かった。いや、橋の途中で車を止めてくれ」
「分かりました」

 見てなかったのでどういう仕掛けか分からないが、橋を補強した結果は橋の上に橋みたいな感じだ。県道からこのわき道に侵入してきた奴らは、真っ先にこのオブジェを見て警戒するだろう。とはいえ毎回、置いたりどかしたりするのもたぶん面倒だ。

 やはり研究所の警戒ラインを拡大させるべきなのかもしれない。

 俺は月明かりでうっすらと見えるルビコン川をちらっと見た。こうも行ったり来たりするなら別の川の名前にすれば良かったなあと思いつつ、車列に研究所に向かえと命じた。

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