第三部『TAKE ME HIGHER 〜機神咆哮ッ!ブラックロッジに反撃の狼煙だゾ!〜』
第11話『何度、不様をさらそうが勝てばよかろうなのだ』
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―司令室
「虚数展開カタパルト稼動! デモンベイン偏在化します!」
「またですか・・・警告した筈なのですが」
都合三度目のデモンベインの無断使用。予測出来なかった事態ではないが、不愉快には違いない。
「どないしましょうか、司令?」
「デモンベインの主導権が向こうにある以上、こちらが介入できる余地はありませんわ。とりあえず、対象区画周辺、10キロ圏内の住民避難を徹底するように」
「了解!」
「出現地点、43廃棄区画です!」
「デモンベイン、実空間に事象固定化。・・・衝撃波、来ます」
モニターが出現地点を映し出した。景色を揺らがせ、空間を弾き飛ばし、圧倒的質量が実像を結ぶ。
「今度と言う今度は・・・不問には出来ませんわよ。野原さん」
―アーカムシティ
暴風を伴い、衝撃波と雷光が吹き荒れる。廃墟となっているこの地に破壊を纏った巨人が現れた。
デモンベイン。
理不尽に抗う為の理不尽。規格外を打倒する為の規格外。何もかも、一切合財、総ての幕を引き得る絶対者。まさにそれは機械仕掛けの神・・・デウスエクスマキナと呼べるだろう。
「アレが・・・デモンベイン。・・・あの中にお兄ちゃんが・・・」
気絶している売間と風間を抱えながら、ひまわりはデモンベインを見る。
「やはり・・・呼んだか。野原神之介。見極めさせてもらうとしよう」
「えっ・・・?」
聞きなれぬ声。その声がした方に眼を向ける、そこには白き仮面を被った天使が居た。
「貴方は・・・?」
「メタトロン・・・そう呼ばれている。彼から聞かなかったか?」
「貴方の事はお兄ちゃんから聞いています・・・お兄ちゃんを見極めるって言ってたけど・・・それって」
「そのままの意味だ。彼の駆るデモンベインがその名の通り、魔を断つ者なのか。・・・それとも地上に災いをもたらす破壊神なのかをな」
ひまわりの意図を引き継ぐ形でメタトロンは答える。・・・そして、遠くを見つめるように続けた。
「私は、どちらでもなければ良いと・・・そう思う。人は、人として生きるべきだから」
「メタトロンさん・・・」
「だが・・・、それは私の役目ではない。神の役目だ。・・・そして、野原神之介の役目でもある。・・・私に出来るのは、最善の方法を取る事だけさ。・・・それが誰かの苦痛を伴う方法だとしてもね」
言い聞かせるように語るメタトロンを見ながらひまわりは思う。
(・・・悲しい眼をしてる。・・・まるで、傷つくのは自分一人で良い、みたいな・・・・そんな悲しい眼)
メタトロンの仮面の奥にある悲しげな瞳を見ながら・・・。
Side 神之介
『ぬっふっふっふっふ、現れたであるな!デモンベイン!今からこのスーパーウェスト破壊ロボ(以下略の真骨頂をお見せするのであーる!トォォォォォランス
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