DAO:ゾーネンリヒト・レギオン〜神々の狂宴〜
第八話
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略に参加した。
アンダーワールドという仮想世界を救う為の戦いに加勢したりもした。
そして今、全仮想世界に侵攻を続ける《白亜宮》なる組織から、ユウキとの思い出の場所であるALOを、ひいては仮想世界を救うために、シウネー率いる《スリーピングナイツ》もまた、他のALOプレイヤー達と共に、ALOを支配していた《白亜宮》メンバー、エインヘルヤル・イクス・アギオンス・レギオンルークの開いたゲートから、恐らく《白亜宮》の支配下にあるのであろうこの仮想世界へとやってきた。
まずはじめに感じたのは、その圧倒的な完成度の高さだった。赤茶けた荒野が足に伝えてくる感触も、砂埃によどんだ空の色も。遥か彼方に見えそうな都市…もしかしたら蜃気楼かもしれない…のゆらめきかたも、ALOの物とは比にならなかった。
最新技術を以てつくられたアンダーワールドも凄まじい完成度を誇ったが、この仮想世界はそもそも『ワケが違う』と直感させるほどのちがいがあった。
――――一言で言ってしまえば、『現実』なのだ。「仮想世界」としての『仮想現実』ではなく、「もしかしたらあったかもしれないリアル」としての『仮想現実』。文字は同じでも、意味合いは全く異なる。
この世界は、既存のどの仮想世界とも成り立ちが違う。否――――ここが仮想世界だと、はっきりと実感できない。
見下ろした格好は、ALOで使っているウンディーネのアバターと同じだ。他の《スリーピングナイツ》のメンバーも、ALOの物と同じ格好をしている。唯一違いがあるのは、その背に翅が無いこと。出現すらしないので、なにか特殊な理由があるのかもしれない。まぁ、元々陸戦をすることの方が多い《スリーピングナイツ》にとって、それは些細な違いでしかなかったが。
周りには他のALOプレイヤーはいなかった。どこまでも広がっているのではないかと錯覚させる荒野を眺めて、シウネー達はどこか情報が集まる場所を探そう、と歩きはじめ――――その次の瞬間、目の前で起こった事象に立ち止った。
赤茶けた大地に、黒い穴が開いた。いや、穴と言うにはおかしいかもしれない。平坦で、のっぺりとした――――そう、影。何もない所に、漆黒の闇が生まれた。
そこから、どぷり、と音を立てて、何者かが姿を現す。その瞬間に、シウネーは奇怪な既知感を抱いた。
――――私は、知っている。
――――《コレ》が誰なのか、知っている。
「嘘、だろ……」
同じ回答に行きついたのか、後ろで《スリーピングナイツ》メンバーの一人、大剣使いのジュンがかすれた声を漏らした。
「どうしてあんたがここに……」
同じくメンバーの棍棒使い、ノリが、信じられない、とでも言いたげに、首を振って呟く。
そ
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