第五章 楽園
第2話 不可解な現象
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ーーッ!!」
十香が絶叫する中、視界が白く塗りつぶされ、士道の意識は途絶えた。
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ーーー
ーー
ー
夢の中
?「……始まる」
そう聞こえた。
ピンク色の長い髪に青と白と黄色でデザインされたドレス、冠のような帽子にも似たものを被り、それは両肩を覆えるぐらいまで布が伸びていて赤色の目をしていた。
?「閉じられた日々が再び……全ては、もう一度繰り返す……私は〈凶禍楽園〉での幸福な日々を……守り続けなければならない……」
?「けして……〈凶禍楽園〉の管理に問題があってはならない……夢を終わらせてはならない。それだけは、許されない……」
?「始まった……全てを振り出しに戻して……」
え?……誰の声だ……?知っているような……全然知らないような……
でも1つだけ分かることがある。
その声はとても温かくてーー優しさに満ちていた……
そして
夢は途絶えた。
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ーーー
ーー
ー
上条「(何だったんだ……今のは……)」
目の前が暗い中でそう思っていた。
上条「(あいつは……何者だ……?)」
少しずつ意識が覚醒していく。
まぶたをゆっくり開くと、眩しい光が入ってきた。
上条「っ!?」
上条は反射的に目を腕で抑えてしまう。
?「よォ……起きたか……」
光に目が慣れて、顔だけ振り向くと、そこには見慣れた顔があった。
上条「一方通行か……」
学習用のイスに座り、腕を組んでこちらを見ている。
上条「みんなは……?」
一方「五河士道の方に行ってやがる。あいつは熱を出してるみてェだしな」
上条「そっか…….」
一方通行から視線を外して、見慣れた天井を見ていた。
上条「あの後俺はどうなったんだ?」
一方「さァな。ま、言えるとしたらテメェは3日間寝てたってことだ」
上条「そっか……って3日も!!?」
一方「ま、そォいうことだ。俺は一階に行ってくる。詳しい事情は五河琴里にでも聞いとけ」
一方通行はイスからすくっと立ち上がると、そのままドアを開けて出て行った。
上条「(あの夢……あれは一体……それに、あの時どうしちまったんだ……俺の『右手』は……)」
上条はゆっくりとベッドから出て、パジャマ姿だったが、そのまま部屋を出て行こうとした。
その時に本棚の角に小指をぶつけたというのはまた別の話……
ーーーー
ーーー
ーー
ー
それは突然起こった。
いつものように十香と士道と上条はたわいもない話をしていた。
普通だった。
食堂でパン屋さんが新
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