第一話 アクセルSIDE1
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バレットを連射しながら、少年はそんなことを考えた。
かつては兄とも父とも慕った戦士。
彼はどこまでも自分を利用しようというのか。
ならば抗うだけだ。
「やっ!!」
銃弾を浴びせる。
メカニロイドの装甲はそれをたやすく弾いた。
「嘘!?」
メカニロイド、メガ・スコルピオがお返しだと言わんばかりに尻尾から赤い光弾を放った。
「くそ!!」
少年は地面に雪崩れ込むようにかわし、バレットを構えた。
スコルピオは咆哮を上げ、鋏を天に掲げている。
戦いに歓喜しているかのようだ。
「いい気にならないでよね?」
不敵に構えたが、同時に自身の不利を悟った。
ここはハイウェイ。
地上とは100mも離れている。
いくらレプリロイドでも落ちればただではすまない。
先程の赤い光弾が道路に穴を開けてしまっている。
「(ここはまずいな…。もっと安全な場所、この先に避難しなきゃ!!)」
ハイウェイの奥には確か地上に通じる道がある。
そこまで行けばまともに戦えるだろうて判断し、身を翻した。
「さあ、鬼ごっこの始まりだよ。」
恐怖はない。
“どんな時にも揺るがない心を持て”
昔慕った戦士の言葉だ。
メガ・スコルピオは少年の後を追い掛ける。
全力疾走しようとした時、朱色のアーマーを纏う、少年よりも年上だろう少女がいた。
「え!?お姉さんどいてどいてー!?」
名前を知らないために少年は少女をお姉さんと呼び、避難させようとする。
「え!?君、ちょっと待って!!」
「何やってるの!!そんな所でじっとしてると危ないよ!!早く逃げて!!」
「えっと…君、この事件の関係者かな?」
「事件?何言ってるの?」
脈絡のない会話にイライラが募る。
こうしている間にも敵は来るのであった。
測ったようなタイミングでスコルピオが出現した。
「こいつ!!最新型戦闘用メカニロイド、メガ・スコルピオ!!?どうしてこんなのが!?」
「やば…っ、じゃあ僕行くね!!お姉さんも早く逃げるんだよ!!」
「あ、君!!」
可変翼を展開し、空中に。
少女を避難させるためにスコルピオを牽制するつもりだったが、路上の少女に目を凝らすとその必要がないことに気づいた。
「はあああ…!!」
少女は武器をセイバーに可変させ、果敢にスコルピオに斬撃を見舞い、フルチャージショットを浴びせる。
高出力のセイバーとバスターの能力を併せ持つ複合武器を持つ存在は戦いに身を置く者なら誰もが知る所であった。
朱いアーマーと舞うような戦い方から朱き舞姫とも謳われる戦士。
「(あれがイレギュラーハンター・ルイン!!?)」
胸が熱くなった。
ずっと憧れていた
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