マクロスF
0747話
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こっちの問題もあまりいらないだろう」
「炎獣……? それは、アクセル大尉が作り出している炎の獣の事かね?」
「ああ。俺の混沌精霊としての能力の1つだ」
「……その、君の件についても非常に色々と聞きたいところなのだが」
呟くグラス大統領の後ろで、ボディーガード達は勿論、アルト、ミハエル、ルカ、クラン、ランカ、ナナセの、シェリル以外全員が頷いていた。
「何度も言ってるがこの件が片付いてからだな。ここまで俺の正体を見せた以上誤魔化すような事はしないよ」
呟き、身体を白炎で覆うとこの世界での俺の姿でもある15歳の姿へと戻る。
「何でその姿に戻るんだ?」
心底不思議そうな顔をして尋ねてくるアルトに、思わず溜息を1つ。
「あの姿のままでフロンティア船団の新統合軍の司令部とも言えるバトルフロンティアに行ったら、まず間違い無く銃で狙われるぞ。それこそ新種のバジュラかと思われてな」
「……なるほど」
俺の言葉に頷いたアルト。ちなみに、その周囲ではシェリル以外の者も同様に頷いていた。……幾らバジュラに襲われているからって頭の回転が鈍くないか? いやまぁ、自分の見知っている男が突然大きくなって羽やら尻尾やら角やらが生えれば驚くのは当然かもしれないが。
「ならまずは大統領の言っていた隠し通路……は俺が場所を知らないから、その入り口に近い場所で分かりやすい場所は?」
「む? 場所なら直接案内するが?」
訝しげに尋ねてくるグラス大統領に向かって首を振る。
「バジュラが湧いているこの戦場で普通に進むのは危険だ。手っ取り早い方法がある。とにかく何か分かりやすい目印を教えてくれ」
「ふむ、それなら……」
グラス大統領から俺でも知っている目印を聞き、頷いてから周囲にいる連中へと視線を向ける。
全員……いける、か? 幸い大量に消費したSPもSP回復の効果で大分回復して来ている。何とかなるだろう。最悪、ボディーガード達は途中でどこかに放り出せばいいだろうし。
「よし、全員俺の周囲に集まってくれ。時間が無いから質問は無しだ。ああ、サブマシンガンはそのまま使え。弾倉も予備を各自持っておくようにな」
その言葉に、サブマシンガンを持ったままのアルト達やボディーガード達、そしてグラス大統領の他にもシェリルやランカ、ナナセといった戦闘員じゃない女達――シェリルはサブマシンガン振り回してたが――も近づいて来たのを確認して指を鳴らす。
「きゃあっ!」
「うわっ、何だこれ!?」
「ちょっ、おい、アクセル!」
そんな風な周囲の声を聞きつつ影のゲートに身を沈め、数秒後にはその場から俺達の姿は消え失せるのだった。
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