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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第八十九話 定まる道筋
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 驚くことなくあっさりとクロノ言葉に頷いた。

「ということはやはり見た目どおりの年齢ではないということか」

 クロノ言葉に士郎が頷くと同時になのは達がクロノに詰め寄る。

「クロノ君、士郎君の年齢が見た目通りじゃないってどういうこと?」
「うん、どう見ても私達と変わらないぐらいだけど」
「そやけど大人びとるような気も」
「そう言われればそうよね」
「だけどそんなことってあるの?」

 なのは、フェイト、はやて、アリサ、すずかが首を傾げる中で

「ところでクロノ、何でそう思ったか聞いてもいいか?」

 クロノに確認するように士郎が言葉を投げかけた。
 その言葉に頷き、説明を始める。

「最初に疑問に思ったのは始めて出会った後に行った模擬戦。
 他にもあらゆる技術、経験面で年齢に即していないと思っていた。
 だがそんな魔法は存在しないだから何らかの方法で技術を継承していると考えていた。
 だが此処に来て、平行世界から渡ったということがわかったからな。
 もしやと思ったんだ」
「やはり経験は誤魔化せなかったか。
 正解だよ。俺が生きた年数は見た目より遥かに上だ」

 士郎の言葉に驚くなのは達、それとは対照的に納得したようなシグナム達。

 守護騎士達も士郎の年齢についてはどこか疑問を感じていたため、あっさりと納得していた。

「にしてもそれだけ長生きして私たちと変わらんのやったら成人するまで百年ぐらいかかるん?」

 はやてのそんな疑問に士郎は苦笑しながら首を横に振る。

「成長は皆と変わらないよ。
 成人した後にこっちに来る時に肉体を若返らせられたから、肉体年齢的にはなのは達と変わらない。
 副作用として精神が肉体に引き摺られるところがあるけど」
「じゃあ、士郎は元の世界で何歳だったのよ」
「年月を数えられる状況じゃなかったから正確にはわからないが……三十は超えていたと思う」

 士郎の言葉に改めて言葉を失うなのは達。

 肉体年齢は別としても精神的には二十以上の年の差だ。
 内心悩むところがそれぞれにあるようである。

 ちなみに士郎が正確な年齢を把握していないのは単純に死徒になってから生活の中心がアルトルージュの城という普通の人の世界と離れてしまった事。
 さらに一人で彷徨う中であらゆる場所を転々として年月など気にしなかったためである。

 吸血鬼というモノ自体が人とは比べ物にならない時間を生きる故に数年程度の年月をあまり気にしないというのもあったのだろうが。

「ホントに士郎には驚かされてばかりだわ」
「なのはちゃん達が魔法使いっていう話が普通に思えるよね」

 呆れたようなアリサとすずかの言葉に苦笑するなのは達。

 士郎は秘密を明かし
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