旧校舎のディアボロス
一章
第四話 はじめてのお仕事です!
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まで将来を期待されていた天才バイオリニストだったらしいがその後トラックとの交通事故に合い何とか一命を取り留め今では日常生活に支障がなくなるまでに回復した。だがしかし結果今ではバイオリンを弾くことが出来ない腕になってしまったらしい。そのことが発覚してからというもの恭介さんは部屋に引き籠りがちになってしまったらしい。
「分かりました。それで肝心の恭介さんはどこですか?」
「はい、こっちです」
案内されたのは二階の部屋だった。桜が部屋をノックすると中から男の声がした。
「桜か?」
「はい、桜です兄さん。あの、夜分遅くにすみません……だけど今日は兄さんに良い知らせがあるのでそれを伝えようと………」
「良い知らせ?」
「はい!何と兄さんの腕を事故以前のように治せる方を見つけたのでここに連れてきました!ですからまた………」
「うるさい!」
恭介と思われる声は桜を一喝した。その怒鳴り声は何かを諦めようとするようなそんな声だった。
「僕のことはもうほっといてくれ!もうこんな腕元には戻らないんだから変な期待させてまた絶望させて桜は僕に何か恨みでもあるのかい!?」
「違います!私は…………」
「もういい加減にしてくれ!僕のことはほっといてくれ!」
俺はこの事についてはこの二人の問題だから口を挟まないようにと思っていた。だがそろそろ我慢の限界だ。
俺は一歩前に出てドアの前に着くと桜が「光瀬さん?」と少し不安げな顔をしていたが俺はそれを気にせず俺の力でドアの鍵を開けた。けあぶるろうかとも考えたがそれだと後々面倒なことになりそうなので鍵を開けることにした。
「誰だお前は!」
俺が鍵を開け部屋の中に入ると恭介さんは案の定戸惑っていた。
「俺は悪魔グレモリーの光瀬悟志という者だ。貴方の妹、上条桜さんの依頼により貴方の腕を治しに来ました」
「は、いやちょっとま………」
「待ちません。拘束」
恭介さんは何か言いたいことがあったのかもしれないが聞くのが面倒だったのでとりあえず体を拘束した。
「桜さん、これから恭介さんの腕の治療を始めますので契約通り貴方は恭介さんの腕の価値と同等の対価を準備してきて下さい」
「はい!」
桜は笑顔でうなずくと家の中を駆けていった。
「それでは改めて初めまして光瀬悟志です。先ほども言った通り貴方の妹さんの依頼により貴方の腕の治療をします。申し訳ございませんが貴方に拒否権はありません」
治療に取り掛かろうとすると恭介は不安そうな顔をしていた。
「何か不安なことでもあるんですか?」
「…………っ、当たり前だろ……いきなり現れた顔も名前も知らない奴に腕を治すとか言われて不安にならない方がどうかしてる………」
「そうですか」
俺はそう呟きなが
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