十一話:悪魔の駒
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――あらあら、いらしてたんですか?」
「不服か?」
「いえいえ、嬉しい限りですよ。」
「ふん。」
そう言えば朱乃殿は他の方とは一誠殿を見る目が違うような気がします……何と言うか一誠殿に何かを見出そうとしているような…誰かとの共通点を探しているようなそんな気がします。
「それで、朱乃、大公の連絡と言うのは何?」
「はい、はぐれ悪魔の討伐の依頼です。」
「そう……バジルに悪魔の駒の特性を教えるいい機会ね。一誠、あなたも来る?」
「てめえらと慣れ合う気はねえ。」
「そ。それじゃあ祐斗が来たら行くわよ、バジル。」
「はい、親方様。」
悪魔の戦い方……早くお役に立てるように頑張らなければ。
今、拙者達ははぐれ悪魔がいると思われる廃墟に来ています。
「……血の匂い。」
小猫殿の言う通り漂ってくる血の匂いと何かが腐敗した匂い……余り気分のいいものではないですね。
「バジル、あなた戦闘経験はあるわよね?」
「はい、実際の殺し合いをした数は少ないですが、戦闘経験自体は多いです。」
「それなら心配はいらないわね。」
「……マフィアと言うからもっと血なまぐさいことをしていると思っていました。」
「あはは、ボンゴレはマフィアの中でもいいマフィアですよ。勢力自体が大きいので大体のことは交渉で解決できますしね。何より、今のボスである九代目が争うことを好みませんので。」
「その人って……一誠の父親よね?」
「はい。」
「どこで育て方を間違えたのかしら?」
「あはは……。」
まあ、普段の一誠殿は九代目とは正反対の人間に見えますよね。でも拙者は根っこのところは似ていると思います。一誠殿はファミリーである拙者を見捨てなかったようにファミリーを何よりも大切にする心。
そういうところは九代目の優しさを受け継いでいると思います。まあ……本当に身内限定ですけどね。だからこそほとんどのマフィアが敵対しようとせずにボンゴレの下につくようになってるんです。逆らえば報復し、従えば保護する、それが一誠殿のスタイル、本当の強者にのみに許される生き方……と言っても、本当のところは分かりませんけどね。
「不味そうな匂いがするぞ?だがうまそうな匂いもするぞ?」
「出来れば拙者は不味そうな方がいいですね。」
「僕もね。」
「あなた達……まあ、リラックスしてると思っておきましょうか。バジル、今回はあなたは下がっていて。」
「それはなぜでしょうか?」
「今回は悪魔の駒の特性をあなたに知ってもらう戦いですもの。あなたが戦う必要はないわ。」
「わかりました、親方様。」
そういうことなら後ろからの応援に集中させてもらいます。
「己の欲を満たすために主を殺
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