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ドリトル先生と伊予のカワウソ
第九幕その七
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「力の大小はありますが」
「神様の間に」
「しかしです、日本の神様は非常に多く」
「あらゆるものに宿っていますね」
「そうです、ですから」
「人も動物も同じですね」
「植物やものも」
 そうしたものも全てというのです。
「一緒なのです」
「万物が等しく、そして共にある」
「我が国の神道ではそうした教えです」
「僕は最初純粋にキリスト教の教えだけだったかも知れませんが」
 人間と動物は違うという考えです、ですがここでも先生は動物の皆を見てそのうえで加藤さんにお話するのでした。
「しかし今は違います」
「人間と動物に違いははないと」
「そう考える様になっています」
「先生ずっとそうした考えだよね」
「そうだよね」
 動物達は先生に言われて彼等同士でお話するのでした。
「僕達皆に公平だよね」
「分け隔てしないよね」
「人間も僕達もね」
「同じ友達として付き合ってくれるよね」
「いつもね」
「そうなったというか。いや」
 ここで先生はこうも言うのでした。
「ケルトの考えかな」
「ケルト神話ですね」
 また加藤さんが先生に応えてきました。
「その考えは」
「はい、ケルト神話から妖精が生まれていまして」
「イギリスは妖精の国でもありますね」
「そうです、妖精達はいつも僕達と一緒にいます」
 先生は微笑んで加藤さんにこのこともお話しました。
「ですから妖精も動物達も人間も」
「同じだと考えられるのですね」
「そうかも知れません」
「ドルイドの様ですね」
「そうですね、僕はドルイドではないですが」
 それでもと答える先生でした。
「それでもドルイド的な考えはあるかも知れませんね」
「そうなりますね」
「ですから日本にいても」
「違和感は感じませんか」
「はい、むしろ」
 違和感よりもです、先生が日本にいてこの国について感じることは。
「親しみを感じます」
「そちらをですか」
「はい、感じます」
 そうだというのです。
「そして落ち着くものを」
「そういったものをですね」
「やはり人間は決して偉くはなく」
「他の動物達と同じですね」
「何も変わりありません」
「それぞれの能力があろうとも」
「はい、同じです」 
 先生はこう加藤さんに言うのでした、そしてです。
 それと共にです、こうも言いました。
「ですから人種や国籍も」
「何ということはありませんね」
「そうです、肌や目の色の違いだけです」
「他には何もありませんね」
「全く」
 本当に何一つというのです。
「変わらないです」
「そうですね、実際八条学園にいますと」
「あの学園は世界中から人が集まりますからね」
「そのことがよくわかります」
 人は人種や国籍で決まらないということがという
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