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ファイナルファンタジーT
24話 ≪己の遣り方≫
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少しでも力になれるなら……。わたしはガーネットというの、宜しくね」

 騎士風の中年男は驚き、気品のある黒髪の少女は快く受け入れてくれるものの、他3人はそうもいかないらしい。

「んと……、ボク達と一緒にいて何か分かるかもしれないなら協力してあげようよ。ね、みんな」

 黒魔道士の男の子ビビが同意を求めてくれるが、見兼ねたエーコが3人を強要し出す。


「んもぅ! クイナは食べ物のことしか頭にないし、スタイナーは"ゆうじゅうふだん"でサラマンダーは"はくじょう"ねっ! このヒトかなり無口でぶあいそだけど、困った時はお互い様でしょ?! ほら、スタイナーから自己紹介しなさいよ!」

「う、うぉっほん! ……自分はアレクサンドリア王国プルート隊隊長、アデルバート・スタイナーである!」


「空の下ばっかり見て食べ物探してないで、アンタも自己紹介くらいしなさいよねっ!」

 ブリッジの強化ガラスにへばり付いている奇妙な種族に呼び掛けるエーコ。

「フヌ、ワタシ、アルか? ク族のクイナ、ゆうアル。カエルが大好物アルよ」


「 ……俺は、サラマンダー・コーラル」

 エーコに急かされる前に口を開く焔色の頭髪の男。

「そう! それでいいのっ。で……、あなたからも何か言わなきゃダメでしょ? "仲良し"になる基本はアイサツからよ!」


「 ………宜しく頼む 」


 その簡潔な一言に、エーコは拍子抜けしてしまう。

「あなたってほんっっとぶあいそなんだからぁ……!」

「まぁとにかく、オレ達はこれからイプセンの古城って場所に向かうんだ。異世界への入口だっていう[輝く島]の謎を解く為にな! マゥスンには何の事か分からないだろうけど、気にせず自分の目的を探すといいよ。聞きたい事あったら、教えられる事は話すからさ!」

 ジタンにそう言われても詮索する立場にない為か、黙然としているマゥスンに対しスタイナーが控え目に話し掛けてくる。

「 ……ところで、戦えるのであるか? この先強敵も待ち受けているであろうし、見た所剣士か魔道士に見受けるが──── 」

「どうやら赤魔道士のようじゃが、戦闘に関しての記憶はどうなのじゃ?」

「 ………問題ないと思われる 」

 フライヤにそう答えるマゥスンに、ジタンは気さくに接する。

「ならいいけど、無理はしないでくれよ? マゥスンはこれからオレ達の仲間だ、改めて宜しくな!」

「 ────ほらほら、こーゆう時は何て言うか教えてあげたでしょっ?」

 エーコに促され、マゥスンは少し間を置いて述べる。


「 …………、ありがとう 」


「う〜ん……? それに"笑顔"があればカンペキなんだけどっ」








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