24話 ≪己の遣り方≫
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◆リンドブルム巨大城・飛空艇ドック◆
「じゃ〜ん! これが、人間に戻ったシドのおじさんが造ってくれた完成したばかりの新型飛空艇、ヒルダガルデ3号よっ!」
「ほう……、見事なものじゃな」
「 …………… 」
エーコを始めジタン、ビビは既に見知っていたようだがフライヤは目にするのが初めてらしく、機械技術が発展している為かどこか物々しい飛空艇を前に、マゥスンは大して興味を抱かない。
「先にオレ達がブリッジに入るから、呼んだらフライヤと来てくれよ。他の仲間に紹介するからさ」
「心配することないわ! 中にはヘンな人もいるけど、気にしないことねっ!」
ジタン、エーコ、ビビの3人が先に乗船してブリッジに向かい、その後に続くフライヤとマゥスン。
「 ……あ、遅かったじゃないジタン。どうかしたの?」
ショートの黒髪で、気品のある少女が出迎えた。
「あぁ、フライヤを呼びに行ったついでにちょっとな」
「ジタンさん! 出発しても宜しいですか?」
飛空艇を操縦するのは、女性の船乗りらしい。
「いいぜエリン、宜しく頼むよ!」
「はい! それでは皆さん、忘れ去られた大陸、イプセンの古城へ出発しまっす!!」
ちょっとした衝撃と轟音と共に、ヒルダガルデ3号は大空へと飛び立つ。
「フライヤは、どうしたの?」
「ちゃんと乗ってるよガーネット。……みんな! ちょっといいか? 新しく紹介しておきたい人が居るんだ」
ジタンの呼び掛けで先に乗船していた4人と、後から来た3人の計7人がブリッジに集まる。
「フライヤ、連れて来ていいわよ!」
おマセな女の子エーコが声を掛けると、竜騎士フライヤと共に現れたのは紅で統一された装いのマント姿で白銀の長髪に無表情でいて端正な容姿に、銀プレートに身を固めたがっちりした体格で騎士風の中年男は一瞬惑わされるも警戒する。
「な……、何者なのだ?」
「そういえば、ウイユヴェールという場所で倒れていたのをジタン達が連れて来た人ね?」
黒髪の少女がそう気付くが、常に長い舌を出したコック風のずんぐりした奇妙な種族と、焔色の頭髪で屈強な男は余り気に留めた様子はない。
「これから暫しの間我々に同行する事となった、マゥスンと申す者じゃ」
「事情はオレから説明してやるよ、実はさ───── 」
「 …………… 」
喋らないつもりではなかったが、フライヤが紹介しジタンが話してくれた為、沈黙したままのマゥスン。
「なんと……!? ほとんど記憶を失っているが異世界の者であるかも知れぬ為、我々と行動を共にして真偽を確かめたいと言うのか?!」
「わたしは構わないわ、何か
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