第3章
月光校庭のエクスカリバー
第79話 六式聖剣術
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で少しずつ因子を込めながら調節していったんだ」
「無駄な切れ味って?」
「例えばだよイッセー君。50込めた剣で確実に相手を斬れるのならわざわざ60、70って込める必要はないよね」
なるほど、込める程剣が脆くなる訳だから、余分に込めない様にしてるって訳か。
「そしてたぶん、あの人の禁手(バランス・ブレイカー)は…」
「その攻撃的な因子を最大限に活かす為の能力を持った物だろう」
木場と明日夏の言葉にアルミヤさんはフッと笑う。
「剣聖の六式聖剣術(カルミネーション・セクスタプル・ブレイドワークス)、それが私の禁手(バランス・ブレイカー)の名だ」
「六式…つまり、聖剣に突出した六つの能力を持つ禁手(バランス・ブレイカー)と言う事ですか」
「一つ目の能力名は剣製(アイン)、これは元の聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)の能力とそう変わらない。違いがあるとしたら、作られる聖剣の質が高いと言う点ぐらいな物だ。そして二つ目、貯蔵(ツヴァイ)、先程から使用している能力だ。なに、能力は単純な物だ。ただ、作った聖剣を保存し、いつでも使える様にするだけだ。だが、これは私の戦闘方と相性が良くてね。既に存在する聖剣を使用する為、聖剣の精製の際の手間も負担も全く無く、取り出す際のタイムラグも無いに等しいのでね」
「なるほど、確かにそれは相性が良いですね。貴方の戦闘方の穴を完全に埋めていますから」
カリスは途端に思案顔になる。
「さて、困りましたね。貴方のその卓越した剣技と戦闘方と禁手(バランス・ブレイカー)の能力は三位一体の如く見事にマッチして、戦闘力は相当な物になっている。そんな貴方に彼らは手も足も出ず、未知の能力がまだ四つも控えていると来ましたか」
カリスはう〜んっと時間を掛けて唸り…。
「うん、後処理が面倒ですが…ま、良いですか」
そう言い、指を鳴らす。
『グォォォォォッオオオオオッアアァァアアアッ!!!!!!!!』
突然、大男達の足下に魔方陣が出現したかと思ったら、大男達が今までに無い程の雄叫びを上げ出した!?
「なっ、なんだっ!?」
思わず耳を塞ぐ。
正直、鼓膜が破れるんじゃないかって程だ!
「……これはっ…!」
『っ!?』
雄叫びを上げている大男達の身体が隆起しだし、手足が太くなり、さらに一回りでかくなってしまった!?
「制限(リミッター)を外しました」
カリスが淡々と告げる。
リミッターって!?
「さらに強くなるってのかよ!?」
「正確には本来の性能(スペック)に戻るって言いますね」
「……つまり、意図的に性能を落としていたと言う事か?」
「ええ。そうでもしないと私の言う事を聞いてくれませんし、とことん暴れて、挙げ句の果てに相手を原型を留めない程になるまで徹底的に叩き潰してしまいますからね。なるべく原型を留めた遺
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