第3章
月光校庭のエクスカリバー
第79話 六式聖剣術
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はバルパーの怒声を聞いても飄々とし…。
「では、彼は例外な存在と言う訳ですか」
と、口にした。
「な、なんだと!?」
驚くバルパーに目もくれず…。
「ですよね…アルミヤ・A・エトリアさん?」
アルミヤさんを見据えて言う。
「……フルネームを名乗った覚えは無い筈だが?」
「それはアンドセルさんから聞きました」
「なるほど」
カリスの答えにアルミヤさんは肩を竦めた。
「カリス!?例外とはどう言う事だ!」
バルパーが捲し立てる。
「先程貴方が否定した事そのままですよ。彼の因子は聖剣に多大な強化をすると同時に多大な負担を与える物だと言う事です」
「ですよね?」と問い掛ける様にカリスはアルミヤさんに視線を向けた。
「ふぅ…なるべく勘づかれないように努めたつもりなのだが…」
アルミヤさんは肩を竦めながら、溜め息を吐いた。
「……君の目は誤魔化せなかった様だ…」
アルミヤさんの言葉にカリスは首を振って否定した。
「いえいえ。せいぜい疑問を持った程度で、今の今まで全く理解していませんでしたよ。そして、先程まで研究者らしく頭の中で試行錯誤した結果、今ようやく確信に至ったのですよ。ですから、貴方の努力は無駄ではないと思いますよ?」
「フッ…疑問を持たれた時点で徒労だと思うがね」
さっきから二人の会話の内容が何が何だかさっぱりだ。
アルミヤさんの因子がなんだってんだ?
「疑問に思ってる方が沢山いますから、説明したらどうですか?」
カリスがアルミヤさんに説明を促す。
「ふぅ…」
アルミヤさんは再び溜め息を吐き、口を開き、俺達はその言葉に耳を傾ける。
「まず、私はゼノヴィア同様、天然の因子の所有者だ」
それはなんとなく察していた。
「ただ、私の持つ因子は普通ではなくてね。噛み砕いて言ってしまえば、どうにも攻撃的なのだよ。故に刀身に込めた時の力の上昇は通常より高い…だが…」
「それと同時に聖剣に多大な負担を掛けると言う訳か」
アルミヤさんとゼノヴィアの言った事を聞いて、なんとか納得した。
つまり、アルミヤさんの持つ因子は聖剣をとてつもなく強くする事ができるけど、それと同時に聖剣に負担を掛けると言う事。
今まで剣が刃こぼれしたり、砕けたりしたのは負担で剣に限界が来た為に起こった事と言う訳か。
でも、その攻撃力はあの大男の頑強な皮膚を容易に切り裂く事ができる程だ。
つまり、アルミヤさんは聖剣を犠牲にする事で圧倒的な攻撃力を得ていたのだ。
「なるほど。最初のやり取りは込める因子の調節が目的だった訳か」
「どう言う意味だ明日夏?」
「おそらく込める因子を調節する事で切れ味と負担を調整できるんだ。切れ味が高ければ高い程負担もでかくなり、剣が脆くなる。だからこそ、無駄な切れ味を落とす事で剣を長持ちさせる為に最初のやり取り
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