第3章
月光校庭のエクスカリバー
第78話 世話が焼けるぜ!
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「なんと言う事だ!?聖と魔の融合など、理論上…」
チャキ。
「ひっ!?」
「バルパー・ガリレイ!覚悟を決めてもらおう!」
「こ、こんなはずでは!?」
バルパーは聖魔剣の誕生、デュランダル使いの登場、そして、フリードとエクスカリバーの敗北と言う衝撃に一辺に襲われ、そして、今まさに絶体絶命と言う状況で完全に慌てふためいていた。
フリードはもちろん、あの様子ならバルパーも確実に脱落だな。
ベルの方はいまだに瓦礫から出てくる気配は無い。
なら、今はカリスの方だ。
死人達も大分、数が減り、残り僅かとなっており、数が減ったそばから増加させるカリスも増加する様子は見受けられない。
在庫切れ?出し惜しみ?いずれにせよ、今の内にカリスをなんとかすれば、あの動く死人達は封じられる。
当のカリスは相も変わらず余裕そうな態度を取っていた。
そう思いながら、バルパーと決着を着けようとしている木場の方を見た瞬間…。
「ッ!?木場!上だ!!」
「え…ッ!?」
木場は慌ててその場から飛び退く。
ドゴォォォォン!
刹那、巨大な何かがその場に叩き付けられた!
『……………』
現れたのはケルベロスにも匹敵する巨体を持った大男だった。
右手には強大な得物を持っており、今さっきまで木場がいた場所に叩き付けられていた。
「な、何だよありゃ!?」
「俺が知るか!」
だが、俺はこのバケモノをここに呼んだ者を直感的に察し、その者を睨む。
「フフフ、ご推察の通り、彼は私が呼びました」
睨み付けた男、カリスは眼鏡を押し上げながら、律儀に答えた。
「……こいつもテメェの言う動く死人か?」
「ええ。正確には改良に改良を加えて強化した素体で、現時点での私の最高傑作です。あ、ちなみに、あの聖剣使いの方は彼が倒してしまいましたよ」
「なっ!?アルさんが!?」
カリスの告げた事実にゼノヴィアが絶句する。
あの人が殺られたのか!?
「まあ、正確には、負けを察した彼が爆発による自害したのですがね。おかげさまで、遺体は形も残りませんでしたよ」
どちらにしろ、この巨人がアルミヤさんを倒した事に変わりはない!
巨人はバルパーを庇う様に佇む。
「バルパーさん、同じ研究者と言う立場のよしみです。彼の後ろにいてください」
「ハハッ!感謝するぞカリス!」
バルパーは嬉々としながら巨人の後方に下がる。
「クッ!」
木場がバルパーを追おうとするが、すぐさま巨人が立ち塞がる。
「チッ!」
「明日夏!?」
俺は援護に向かおうとその場から駆け出す。
見れば、ゼノヴィアもデュランダルを掲げながら駆け出していた。
『グォアアァァァァアアァッ!!!!!!』
『ッ!?』
木場の下に向かおうとしていた俺とゼノヴィアのそれぞれの前に木場と対峙している巨人と同種の物が咆哮を上
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