第四章 完成 自分達の部隊 〜ミッドチルダ レリック事件〜
第五話 ティアナの思い、なのはの思い
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「別に言い訳が聞きたいからここに来たわけじゃない。そもそも俺もこんな時間まで修行してたしな」
俺が苦笑しながらそういうと、ティアナは俯きながら話してくれた
「強く、なりたいんです。もう何もなくしたくないから。私はフォワード部隊じゃ唯一の凡人なのでこれ位でもしなきゃ強くなれないんです!」
「凡人、ねぇ。はぁ...」
俺が溜息をつくとティアナは顔を上げて俺に怒鳴って来た
「無茶してなにがいけないんですか!才能に溢れていた隊長たちには凡人の気持ちなんてわからないんですよ!!」
「そういう意味で溜息を着いたわけじゃないよ。お前本当にそんな事おもってるのか?」
「まわりのみんなは才能に溢れてる。でも私には...そんなものなんて...」
俺はティアナの肩に手を置いた
「お前の言う才能ってなんだ?もしかしてどんな状況でも一人でやれる、なんてもんじゃないよな?」
「さすがにそこまでは...でも!」
俺は肩に置いた手に力を込める。そしてティアナの目を見つめる
「例えばさ、お前の幻術は一種の才能だよ。他人には容易に出来ないことって意味ならな。それに、射撃の腕だけならお前は俺より才能はある」
「そんな嘘を...」
「本当だよ。今は経験値があるから俺の方が巧いけどな。それに俺はお前より速い。だからこそスピードで翻弄できる。でもそれはクロスレンジの話だ。ミドルレンジになれば今の状態では勝てないかもしれない」
「やっぱり...。もうほっておいてください」
ティアナが俺の手を払おうとするが俺はそれより先に言葉を紡ぐ
「勘違いしてるようだから言っておく。お前は馬鹿か!なんでもかんでも一人でできると思うなよ!それは才能の問題じゃない。そもそもが不可能なんだ」
何かを代償にでもしなければ
俺はその言葉を飲み込んだ。それを言えばティアナは間違いなくそれに突っ込むだろう
「なのはだってクロスレンジに持ち込まれれば負ける。フェイトだってロングレンジでは負ける」
「蒼炎さんは?」
ティアナが落ち着いてきた。俺はそれをみて肩に置いた手の力を緩めた
「確かに俺はさ、お前の言う例外だよ。でもクロスレンジではフェイトに負ける。ミドルレンジ、ロングレンジではなのはに負ける。アウトレンジでははやてに負ける。だからこそ相手の弱い位置に持ち込むってのが俺の戦法だ。でもそれは俺の才能が全てが平均的に出来るってものだからだ」
「じゃあ、私は?何ができるって言うんですか...」
またティアナが俯いてしまった。俺はティアナの顔を上げさせる
「お前には、指揮の才能があるって言っただろう?射撃の腕、そして幻術を操る器用さ。それは前線指揮官の理想だ。これから言うことを覚えて置い
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