14話、帰還
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となんだ?」
「二名は家族が心配とのことでしたので、市街地に向かった島田一等兵とと同じ待遇を取りました。一名は避難所に家族が居たということで基地のご遺体を見分しています。何人か彼のために残りたいと申し出ましたが一度こちらに来てもらうことを優先しました」
「分かった。作業を続けてくれ」
「了解です。ボス」
さて、面倒な仕事を片づけに行くか……
第三兵舎から助け出した五人は全員制服を着ていた。三人は自衛軍。二人は警察の制服だ。
若い女性警官以外は全員が男だ。彼らは装甲兵員輸送車に寄っかかったり、後部ハッチに寝そべったり、内部の座席に座ったりして虚空を見つめている。もっとも香田巡査部長と髪の短い女性警官だけは少し離れたところで何やら話をしていた。
「香田巡査部長。首尾はどうでしたか?」
「斉藤さんのおかげで八人の命が救われました。皆を紹介させて下さい。まずは私の部下の巡査で大西君です」
紅一点の女性警官が敬礼した。俺は片手をあげて応えた。
「同じく私の部下の山中君。自衛軍第四百八十一歩兵大隊の井出軍曹と二階一等兵。自衛軍経理の井上少尉です」
俺は全員の挨拶と助けられた感謝を受けてからはっきりと告げた。
「香田巡査部長が私を説得しなければ、おそらく第三兵舎の制圧は明日の昼になっていたでしょう。彼に感謝すべきです」
少し騒がしくなったが香田巡査部長がきちんと説明してすぐに落ち着いた。その上で各自と面接して契約するか聞くと、全員がサインした。
香田巡査部長と井出軍曹、井上少尉を残して話を聞こうと思ったが、疲れていることを鑑み明日に先送りする。
俺はキャリーの第ニアバターのレイアに彼らの面倒を任せ、再びD棟に赴き地味なロボット稼働作業を継続したのである。
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