14話、帰還
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た。
「おはようございます」
しかも、全員から一斉挨拶攻撃。なんだか苛めにあっている気分だ。 もちろん俺も挨拶をきちんと返す。
だが俺の緊張感を感知したのか、護衛のアンドロイド達は、防御フォーメンションから『自然に』とか、『さり気なく』とか、『圧迫感を減らす』などの要素をあからさまに排除した。
おかげで食堂に居る他の人々の表情からも強い緊張を見てとれる。まあ、命の値段が安くなった世界でお互いよく知らない相手と共同生活しようというのだ。多少緊張しているくらいの方がお互いの生存本能を高めるだろう。
挨拶を済ませた俺はアンドロイド達を率いて食堂の一番端っこに陣取った。ケイラに冷やしタヌキ蕎麦を注文する。周囲から一挙手一投足を監視されているような視線を感じたが、なるべく気にしないようにした。
そして問題は蕎麦を運ぶ人だ。ケイラやその付き人ではなく、土建屋で助けた中嶋さんが運んでくる。
「斉藤さんどうぞ」
「ありがとうございます。中嶋さん」
未亡人となった中嶋さんはアンドロイドに申し出てお手伝いをしていたらしい。
しかも、何故か。俺の対面する席に座った。
俺は気にしない振りをして食事をドカ食いで済ませる。それからチラッとケイラを見てため息をついた。どうやら憩いの場だった食堂は過去のもののようだ。
いずれ何か考えねばならないがまずは目の前の中嶋さんだ。
「何か?」
食後のコーヒーを一口啜ってから、俺は仕方なく未亡人に尋ねた。
「少し個人的なお話があるのですが?」
「……わかりました。私はこれから所長室にいきますので、よろしければそちらで伺います。あっ、皆さんも何かあれば来て頂いて構いません」
「すみません。あの?」
マイコーヒーカップ片手にさっそうと退去しようと思ったら、駐車場で助けた自営業夫婦の五十代の夫に呼び止められてしまった。
「なんでしょう?」
「私達はこれからどうなるのでしょうか?」
「それをこれから決めていくつもりです。おそらくニ、三日は仮眠室と食堂で生活して頂くかもしれません。何かやりたいことや意見のある方は一時間以内に所長室にいらっしゃって下さい」
俺はそそくさと所長室に向かった。すぐには誰も来ないようなので仕事を始めてしまう。
「キャリー。グスタフ少佐は研究所に帰っているのか?」
「いえ、グスタフ少佐は自衛軍基地から二度戻ってきて、夜明け前に三度目の遠征に向かい戻ってきておりません」
「自衛軍基地か。何か問題は?」
「最初に自衛軍基地に行く途上、県道と県道の十字路の東から来た乗用車につけられたので、追っ払ったとのことです」
「つけてきた乗用車は他に何か敵対的行動を取ったのか?」
こういうご時世なので勝手につけてきているだけでも十分敵対的だと思ってしまうが、彼らの意図をもう詳し
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