二十七話 決離(ディファレンス)
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〜〜思い出の続き〜〜
緊急用ベルが鳴り続けている。
チリチリとこの大きいホールにイライラするほど響き渡っていた。
『田中さん!! そいつらから離れて下さい!!』
若者の一人が窓口から顔を出して必死で呼びかけているのが分かる。
(・・・なんだ…?)
イマイチ状況を掴み取れない。
『おい、岡部… すぐ止めろ』
『でもそいつら…』
『いいから早く止めろ!』
怒鳴ったその瞬間。
バン!!
ドン!!!
と大きい音がして町側のドアが開くと、拳銃(ライフル)をもった軍人が押しかけてきたー
さっき呼んだのがもう来てしまったようだ。
青い服をきた軍人が5人…か。
《おとなしく頭の後ろに手を組んで伏せろ!!》
一番先頭のやつが激しく怒鳴る。拳銃の先は完全にこちらに向いている。
まるで広翔達が犯罪者のような扱いではないか。
『・・・まて…待ってくれ、この子達は…』
関所官の田中?さんが自分達をかばってくれている。
お人好しのいい人だ。初めてあったのに全力でかばってくれている。
《・・・離れて下さい。危ないですから。》
『わかった……追い出すから…撃つな。』
小さくなった声でそう言った。
《そんなお人好し言ってる場合ではないでしょう? 日本軍ですよ?》
その意味は殺す、ということだ。
広翔達は何が何だかなにをすればいいか分からない。
拳銃(ライフル)は真っ先にこちらに向いている。
『・・・だが…』
田中?さんは少しおとなしくなってしまった。
自分達は関所官の後ろに立っているだけしか出来ない。
関所のホール。
軍人との距離は、およそ10mくらいか。
緊迫で汗があふれている。
自分達は手を挙げていることしか出来なかった。
《突入!!!!!》
パンッ!! パンッ!!
「!!!」
ニ度銃声が鳴ると同時に突っ込んできた。ー
ーーーーー
「っく!!」
二人とも身構えた。
「智也!! 伏せてっ!!」
広翔は急にそう大声で言った。声はホールに響き渡る。
距離、7m前後。
ーーー広
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