第七話 悪夢のパトロール
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「そんなことがあったんだね。」
あの一件で部屋にこもっていたツヴァイをの頭をフュンは撫でていた。
優しい声色にツヴァイは無意識にフュンの手を握っていた。
「…今日はゆっくり休むといい。来週は任務が入らないから気分転換にどこかでかけようか?」
「いいの?調査があるんじゃないの…?」
「大丈夫さ。」
「ありがとう…兄さん…。」
ゆっくり目を閉じて眠りについた。
しばらくフュンはツヴァイの髪を触り、十一時を過ぎるとツヴァイの部屋から出て行った。
「…調子はどうだよ?」
リビングに来たとき、フィーアの姿があった。
「…フィーア、お前は本当に無神経な奴だな。」
「ったく、心配してるんだからいいだろ。」
「そういうものは口に出す必要はない。全く、悪びれる様子はないな。」
「俺はツヴァイを守りたかった。それだけの行動だ。」
「お前の無神経な行動がツヴァイを傷つけた。何が守りたいだ。ツヴァイはツヴァイの方法でリングマを救い出そうとしていた。」
「テメェの説教は聞き飽きたんだよ!テメェもあの場にいてみろよ、おんなじことするはずだ!」
「フィーア!」
逆ギレしだしたフィーアを怒鳴るとしばらく沈黙が流れ、にらみ合った。
あまり騒ぐとツヴァイとドライを起こしてしまうかもしれない、そう思ったフュンは静かに言った。
「もう少し緊張感を持て。さもないと…同じことが繰り返されるぞ。」
「うるせぇ!」
そう言ってフィーアは自分の部屋に戻って行った。
「……。」
久々に熱くなってしまったとコップに水道水を入れて飲んだ。
「……来週はツヴァイと出かけるんだったな…。」
どこに出かけようか…と昔の写真を取り出した。
「…遊園地にしようか。」
昔、家族全員で行った遊園地。
この頃はまだ、幸せだった。
「ッ…!」
ふと、あの光景が蘇る。
全てが壊れた…あの瞬間を。
「………やめにしようか。」
ツヴァイが思い出してしまう。
「…ああ、そういえばドーナツが食べたいと言ってたな。」
無難にドーナツ屋さんにも行くことにした。
あのドーナツ屋は高いから少しの贅沢にはいいだろう。
「…。」
写真を閉まってフュンも部屋に戻った。
いつものように学校を終えて本部に来ていた。
「今回の任務は…っとパトロールじゃん楽勝。」
今回のツヴァイの任務はなんでもコトブキシティのパトロールらしい。
ここ最近、コトブキシティではポケモンが暴れたり盗まれたりが増えているらしい。
パトロールは学生の場合、五時から七時までの二時間のパトロールだ。
「よし、さっさ
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