毒と鞘と夫婦剣
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(数々の疑問は残るが、今はこの戦いを終わらせるのが先決だ)
こちらも行かせてもらおう。干将・莫邪を投影し、ロビンフッドに投擲し、詠唱を唱える。
「―――鶴翼、欠落ヲ不ラズ」
干将・莫邪は弧を描きながらロビンフッド迫るが、
「しまっ………!?チッ!」
弓矢や茨で落とすのではなく隠し持っていたナイフで迫りくる二本の剣を弾く。ほう、咄嗟にしてはよい動きだ。だが、まだだ。
「―――心技、泰山ニ至リ」
2本目の干将・莫邪を投影し今度は私自身がロビンフッドに向かって斬りかかる。
「弓が叶わないから、接近戦なら勝つってか?舐めんじゃねえ!」
「―――心技 黄河ヲ渡ル」
右手に持つ莫邪の剣でロビンフッドを突き刺す。私の剣に合わせてすかさずナイフで防ごうとしたが
「ッ!?がっ!」
私の剣を防ぐことなく自らの体に莫邪が突き刺さった。防ぐことは出来ずに私の攻撃を受けたのは1本目に投げた干将が私の手にしている莫邪に引き寄せられロビンフッドの背中を斬りつけたからだ。
陰と陽の夫婦剣。干将莫邪は離れた時に互いが互いに引きあうという特性を利用させてもらった。
「 ―――唯名 別天ニ納メ」
同じように左手に持つ干将を突き刺す。再び1本目の莫邪がロビンフッドの体を斬りつけた。
「くっ、こ、こんなもん………」
体に突き刺さった剣を抜くため距離を取ろうとするが、生憎もう逃がすきはサラサラない。
「 ―――両雄、共ニ命ヲ別ツ」
三本目の干将・莫邪を投影し追撃。しかし、1本目と2本目とは違い、衛宮士郎に教えたように強化をかけて双剣をより巨大かつ強力に肥大化させた。
「鶴翼三連、叩き込む!」
殺傷力を格段に上昇させた双剣で斬りつけるが、ロビンフッドは防ぐことなく斬撃を喰らい、胸には鮮血の花が咲く。
「んだよ…………そりゃあ」
わけわかんねぇ、と呟くとロビンフッドは膝から崩れ地面にうつ伏せになって倒れた。
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