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Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
毒と鞘と夫婦剣
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は体内のみ有効だろうか?口ぶりからして一回戦で似たようなことをされたに違いない。ハッタリかもしれないがここで無駄に魔力を消費するのもダメだ。
早くあの巨木を破壊しないと俺たちの身体が毒に汚染されてしまう。だが、壊すにしても今のダンさん達に隙を見せたらやられる。

「アーチャー、こうなったら正面から行くしかない」

「………………それしかないようだな、マスター」

「「投影開始(トレース・オン)」」

アーチャーは弓と数本の剣を、俺は干将・莫邪を投影し強化をかけた。互いに戦う相手はわかっている。後は対処できるかどうかだ。なんとかして隙を作る。

「はっ!」

アーチャーは緑アーチャーに数本の剣を撃ちこむと

「シッ!」

緑アーチャーも同じように矢を放つ。互いの矢はぶつかり合い弾かれるのを合図に弓兵(アーチャー)同士の撃ち合いが始まった。互いに寸分違わない正確さで矢を相手の急所を狙う。

「はあっ!」

「フン!」

一方、互いに剣を手にし切り結んでいる俺とダンがいるのだが、ダンさんも全盛期の力を出し続けれる事が分かったからか、繰りだす刃の数々にひるむことなく応戦してくる。
こちらも巨木の破壊を試みるが、緑アーチャーが繰り出す茨とダンさんのコードキャストにより妨害され、決定打がないまま、時間だけが過ぎていく。

「ほらほら、どうした!」

拮抗していた撃ち合いが徐々に緑アーチャーの方が優先になっていく。何本かの矢を撃ち落とせずにアーチャーに迫っていくが、これをライダーがやったように上体だけそらしてかわすがアーチャーの顔に焦りの色がみえる。アーチャーも限界がきているな。

「ハァ…………ハァ…………」

という俺も意識が朦朧としてきたアリーナに入っただけで吐血をしたくらいの毒だ。動き回ったせいか、体に回るのも早い少しずつであるが毒が体を蝕んでいくのが手に取るようにわかってしまう。

「は、ゴホッ!ごほっ!」

ただ吐き出す吐息に混じって、生温い何かが噴き出す。

「はあっ!」

「ぐっ!?」

そこに一瞬の隙ができてしまった。ダンさんの一撃を両手の剣を使い受け止めるが、毒のためか踏ん張ることができず体勢が崩される。距離をとるがダンさんの追撃がない。

「…………すまんな。これで終わりだ」

ダンさんはその場から動かずに呟く。なぜこんなことを言ったのか直ぐに理解が出来た。視界の端に緑アーチャーが俺に標準を合わせている。右腕に装着した緑と紫の弓に魔力が集まっていく。その弓に込められた魔力は、先ほどの恐ろしい威力の攻撃を再び行うためのものだと予想がつく。

(くそっ!?)

戦いにおいて弱った方を狙うのは常套手段だ。この場合アーチャーではなく俺を狙うのを選択するだろ
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