毒と鞘と夫婦剣
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てもらうぞ」
「げ、やっぱり今回もっすか。はいはい、分かってます。了解ですよ。オーダーには従いまっす」
アーチャーはダンさんの言葉に渋々了承する。
「かっこいいねぇオレのマスターは。こんな相手でも騎士道精神旺盛と来た。……けどなあ。誰でも人生に誇りを持てるわけじゃねえって分かってほしいんだが……」
そう、アーチャーが言った瞬間体に大きな振動が伝わった。エレベーターが動きを止め、決戦場への扉が開く。エレベーターを出て、決戦場の土を踏む。
「マスター、準備はいいか?」
「大丈夫だ。覚悟を決めたからな」
「さぁ始めるぞ、アーチャーよ」
「何時でもどうぞっと!!」
戦いの火蓋は切って落とされた。最初に動いたのは緑アーチャー。右手を地面にたたきつけ、弓に絡みついているツタがそこに撃ちこまれると、俺たちに向かって地面が隆起して行く現象が起きた。
「いきなり不意打ちか」
アーチャーはその場を離脱すると、元いた場所に無数の茨が突き出て来る。弓だけじゃなくこんな遠距離の技があったのか。
「ならこちらもいかせてもらう。マスター援護を頼む」
干将・莫邪を手にし、緑アーチャーへと突っ込む。緑アーチャーは弓矢を得意とするなら、接近戦の方がこちらに部がある。
「させるかよ、旦那ぁっ!」
「任せろ。【gain_str(16)】」
ダンさんがコードキャストを使用すると緑アーチャーは赤い光に包まれる。効果はわからないが恐らくサーヴァントの能力を一時的に上げる物だろう。
緑アーチャーから矢が放たれる。相変わらず正確無比の上、その速度は以前よりもかなりのものだ。先ほどのコードキャストはサーヴァントの筋力を上げる物だったか。
しかし、そんな攻撃でも真正面からの攻撃を抵抗無く受けるアーチャーではない。
「はっ!」
その矢を弾き、緑アーチャーのすぐ傍にまで跳ぶ。そのまま切りかかるが、寸前の所で回避された。
「投影開始」
おれはすぐさま、弓を投影し無名の剣を矢にして緑アーチャーに追い打ちをかけるが、この攻撃も緑アーチャーは回避。
「ヒュー、なかなかの腕してんじゃん、っと!!」
剣で切りかかっていくアーチャーから距離を取る緑アーチャー。一撃を与えられていないのは、それだけ緑アーチャーの実力があるという事か。行動を起こさないダンさんもそうだが、未だあのサーヴァントは本領を発揮していないように思える。油断は一切できない。
「はっ!」
アーチャー再び距離をつめ干将・莫邪で切りかかった。そこにまたも矢を放つ緑アーチャーだが、それはアーチャーの肩を掠めるだけに終る。
攻撃が当たらないと分かると回避に移ろうとしたが、一瞬間に合わなかったようで、頬に一
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