第壱章
第二席。法正、旅に出るとのこと
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水虎は昨日、荒野にて賊と戦っている所に遭遇。知己であった為加勢して追い払って話すと水虎は病人を探して無償で治療する旅をしていたらしい、そして「行く宛てが無いなら薬の材料集めを手伝ってくれないか? 少々入手が困難な材料があるんだ」と申し出た。そして飛鳥はその申し出を、『五斗米道の者達には世話になった事がある。何より知己の頼みを聞くのは吝かではない』と快諾し、共に旅をしている。
『……水虎』
「うん? どうした?」
『……探してる薬の材料、まだ聞いてない』
「ああ、言ってなかったか。この近くの樹海に大きさ約一丈(3mくらい)の大虎がいてな。そいつの睾丸と、南蛮に住む龍の玉だ」
『……龍の玉? それなら確か持ってる』
「何!? ホントか!?」
――――ガシィ!! と聞こえるくらいの勢いで飛鳥の肩を掴む水虎。
『……水虎、少し落ち着く』
「あ、ああ、すまない。しかしどうやって手に入れたんだ?」
『……南蛮に居た時、襲われたから返り討ち。……特に使い道ない、必要ならあげる』
「ホントか!? 助かったぞ!」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
〜〜虎の居る樹海〜〜
『……ここか?』
「ああ」
暫く歩いて、目的の森に辿り着いた一行。
――――バキバキバキ!!!
一行が森に入ろうとしたら、木々を薙ぎ倒しながら巨大な白虎が現れた。その大きさたるや、約三丈。話に出ていた虎の大きさの三倍以上である。
『・・・・・・・・・・・・・・・』
〈・・・・・・・・・・・・・・・〉
「・・・・・・・・・・・・・・・」
飛鳥と水虎とギンコは虎の大きさを見て呆然としていた。
『……水虎』
「………何だ?」
『……大きさってどれ位って言ったっけ?』
「………約一丈(3mくらい)だ」
『……どうみても三丈(9mくらい)は軽くある』
先にも記したように、虎の大きさが聞いたものの三倍は軽くあるのだ。驚かない方か変であろう。
『……水虎、下がってろ。……多分、水虎じゃ無理』
「うむ、そうさせてもらう」
水虎は飛鳥の言に素直に了承し、離れる。
『……的盧、お前も下がってて』
〈大丈夫なのか?〉
『……ん。……危なくなったら、手伝って』
〈わかった〉
的盧も渋々だが了承し、飛鳥の後方に下がった。
――グルルルルルルルル。ガァァァァァァァァァァ!
獲物を見つけた喜びか、侵入者を発見した怒りか、どちらとも取れぬ雄叫びを上げ、虎
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